指示権の範囲、不明確 共産党 自治法改定案で聞き取り〈2024年6月2日号〉

地方自治法改定案について聞き取りをする参加者=5月24日、千代田区

 国会で審議が進む地方自治法改定案をめぐり、日本共産党の宮本徹衆院議員、吉良よし子、山添拓両参院議員、和泉なおみ、米倉春奈、池川友一の各都議、都内各地の議員団は5月24日、衆院議員会館(千代田区)で総務省から説明を受けました。

 同法改定案は、政府が「国民の安全に重大な影響を及ぼす事態」と判断した際、国が地方自治体に対し、個別法がなくても閣議決定で必要な指示ができるというもの。国による自治体への指示権が拡大・強化されると、国と自治体の関係は「対等」でなくなり、地方自治法に反するとして、廃案を求める声が強く上がっています。

 改定案の概要には、「大規模な災害、感染症のまん延その他その及ぼす被害の程度において」指示が発動できると記されており、指示権行使の対象範囲は極めてあいまいです。

 山添氏は、文中の「その他」についての説明を要求。総務省は、「特に事象を限らず、想定外の事態が起きたときに対象となる」と回答。宮本氏が大規模な災害、感染症のまん延に並ぶ「その他」の具体例を求めましたが、総務省は「何かの事態を排除したり、特定のものに限ったりしているものではない」との返答にとどまりました。

 山添氏は、大規模な災害の程度、感染症のまん延についての詳細を追及。総務省は「何人、何戸の被害が出たなど、具体的な災害についての被害の想定を示しているものではない」として、「さまざまな事態に備えるために規定を置いている」と述べ、大規模な災害や感染症のまん延、それぞれについての定義は、一切規定されていないことが露見しました。

 同法改定案は、第33次地方制度調査会が昨年12月21日に岸田文雄首相に提出した「ポストコロナの経済社会に対応する地方制度のあり方に関する答申」を踏まえ、改定を行うとしています。宮本氏は「コロナ禍で、国からの助言は誤りもあった」と、全国一斉休校を例に出して指摘。改定案が成立すれば、全国で混乱を招く事態が生じる危険性についてただしました。

 地方議員から、武力攻撃事態などの範囲について質問が投げかけられ、山添氏は「武力攻撃事態のもとで、想定していない事態だと政府が判断すれば、有事法制の枠を超えて指示ができる法案だ」と主張しました。

 和泉都議は「どのような場合に、どのような基準で、どのような手続きを経てやるのかを明確にしてほしい。先ほどから一切説明がない」と追及。総務省は説明できず、和泉都議は「地方自治に手を突っ込んで法律を改定し、

東京民報2024年6月2日号より

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