カテゴリー:書評
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【書評】モデルなき変動期への覚悟 『百歳人生を生きるヒント』 五木寛之 著
日本人の平均寿命は男性81・64歳、女性87・74歳(2020年)。100歳以上の人口は9万526人(2022年)で、年々増加しています。現在75歳前後の団塊の世代(約350万人)の平均余命は約13年あり、平均でも8… -
【書評】深まる九条の世界的意義 『地球時代と平和への思想』 堀尾輝久 著
著者によると地球時代とは、「地球上に存在するすべてのものが、ひとつの絆によって結ばれているという感覚と意識が、地球規模で共有されている時代、あるいは共有されていく時代」のことです。 1945年をその時代の座標… -
【書評】見えてくる歴史の細部 『地図と拳』 小川哲 著
歴史書やドキュメンタリーで学んだ「日中戦争」の歴史が“エンターテインメント”になった! これが読後の第一印象です。日清戦争後、中国東北部の地に「燃える土」を求めて中国、ロシア、日本が対峙する。資源のない日本は鉄と石炭… -
【書評】歴史の上に託された希望 『てぶくろ ウクライナ民話』 エウゲーニー・M・ラチョフ 絵 うちだりさこ 訳
「おじいさんが もりをあるいていきました。こいぬが あとからついていきました。おじいさんはあるいているうちに、 てぶくろを かたほうおとして、そのままいってしまいました」 絵本『てぶくろ』はウクライナの民話で… -
【書評】時宜にかなった好書 『私たちの地方自治―自治体を主権者のものに』 岡田知弘 著
本書は、2019年秋に行われた京都労働者学習協議会での「市民のための地方自治教室」の講義と、それをもとにした『民医連医療』の連載に加筆修正したものです。 地方自治とは何か、その本質について歴史的経緯を踏まえ、… -
【書評】本を読みたくなる「知」の世界 『日日是好読(にちにちこれこうどく)マイニチアキズニホンヲヨム』 新船海三郎 著
本書は、2020年から2022年前半期の2年半に著者が読んだ127冊の本のエッセイ集です。 著者は「本が好き」と言っていますが、その読書数の多さにびっくりします。しかも一冊一冊と真摯に対話していることは素晴ら… -
【書評】格差の現状と解消策に迫る 『男性中心企業の終焉』 浜田敬子 著
日本のジェンダーギャップ指数(男女格差指数・世界経済フォーラム(World Economic Forum:22年7月発表)は146カ国中116位で、先進国中で最低です。ジェンダー格差後進国です。この本は、日本の男女格… -
【書評】機器で補えない心の支え 『聴導犬ふく 家族ができた!』 鈴木びんこ 作
聴導犬って知ってましたか? この絵本は、耳が聞こえない人たちの生活の中で、耳の役割をして様々な手助けをして役立っている聴導犬「ふく」のおはなしです。 みかさんの家族は夫のたかおさん、子どものりゅういちくんとな… -
【書評】感動的かつユニークな視点 『もっと 人を大切にする会社』 坂本光司 著
感動的かつユニークな視点の本に出合いました。本書は2022年7月から10月まで東京新聞に91回連載された「この道」シリーズの単行本化です。筆者は、中小企業経営の研究者であり経営指導の実践者です。なにより全国の中小企業… -
【書評】死刑存置の社会に問う 『死刑について』 平野啓一郎 著
世界で死刑制度を存置しているのは55カ国です。いわゆる先進諸国(OECD38カ国)で存置しているのは日本、アメリカ、韓国の3カ国のみです。しかも、韓国では1997年以降26年間も執行されていません。また、アメリカでは…