マイナ保険証 受診の権利侵害許さない デジタル庁・厚労省前で訴え〈2024年10月20日号〉

 健康保険証の新規発行停止まで2カ月弱後に迫る9日、マイナンバー制度反対連絡会がデジタル庁、厚労省前で反対・抗議の声をあげました。連絡会は医療団体、労働組合などで構成され、行動には13団体から158人が参加。「健康保険証の廃止反対」「マイナンバー保険証への一本化いらない」との声を上げました。

「受診権の侵害許さない」と声を上げる参加者=2024年10月9日、千代田区

 冷たい風雨の中、障害者の生活と健康を守る会の家平悟事務局長がマイクを握り、「障害者は(障害の特性によって)自分で決定することが難しい人もいて、マイナンバーカードの申請、管理、更新が厳しい。こうしたことを自己責任にしてはならない。この問題は知られていない」と告発。障害がある人の健康や命が守られない可能性を強調し、見直しを求めました。

 全国の開業医などで構成する全国保険医団体連合会の住江憲勇・名誉会長は「円安や物価高騰で国民が苦しむ中、政府が最初にやるべきことは安定した生活を取り戻すことだ」と切り出し、「本当に必要なことは、一人ひとりが安心して医療にアクセスできることだ」として、急速な健康保険証の廃止に警鐘を鳴らしました。

 その理由として▽マイナ保険証の通院履歴の漏れや遅れの多発などの不良が3年4カ月たっても解消されない▽保険証廃止後の資格者証の発行は申請主義に変更されかねない▽システム運用でのトラブルの解決策がない―を挙げ、「国民皆保険制度を守るためにマイナ保険証の強引な一本化ではなく、これまで通り保険証を給付すべきだ」と訴えました。

 自治体労働者も参加し、「公務員は全体の奉仕者だ。医療を受けられない人を出すわけにはいかない」などと、語りました。

未解決の問題点多く

 政府は12月2日に従来の健康保険証の廃止を予定しており、マイナ保険証に一本化すると閣議決定しています。一方でマイナンバーカードを取得していない人に対して健康保険の「資格者証」を自動的に発行するとしていますが、いずれ申請式に切り替えられるのではないかという懸念の声が上がっています。

 システム導入費が高額だとして、一部の開業医が廃院するなど医療機関の減少が起きています。

 また、停電や災害時の対応も不透明なままです。マイナ保険証のシステムの運用ではトラブルが多発。資格確認ができない、別人格の健康診断結果が入力されているなどの異常が散見され、未解決のままです。医療機関では、資格確認ができない場合に医療費の未収につながるとして、収益に直結すると問題視しています。

東京民報2024年10月20日号より

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