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儲けのために廃院か 多摩市の厚生荘病院問題 住民、労組 医療空白の解消求め運動〈2025年7月13日号〉
- 2025/7/11
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多摩市和田地域で唯一の医療機関として病後児保育も実施し、長年寄与してきた一般社団法人愛生会 厚生荘病院(湖山泰成理事長、243床、多摩市)が湖山医療福祉グループの経営参入により廃院され、医療空白地域が生み出されました。病院の収益減少による経営危機が報道される中、三多摩地域でも病院の廃院が複数あります。原因は厚労省による医療費削減のための「地域医療構想」なる机上の計画であり、「医療法人の集約化、大規模化」の号令をかけ続けてきました。本構想の犠牲者は医療を必要とする地域住民や、地域に密着した医療を提供するスタッフです。同病院労働組合と、地域住民で構成される同病院を守る会の「医療空白をなくす」運動が続いています。
湖山医療福祉グループが同病院の経営の実権を握ったのは2018年、入院ベッドの稼働率は95%(療養型平均91・6%)で無借金でした。しかし湖山グループから派遣された理事の業務上横領や、事務長によるパワハラ、セクハラ、不正経理が相次ぎました。さらに、これまでの労使協定を一方的に破棄し、新人事制度を導入し実質的な賃下げを強行。職員の離職を招きました。

こうした中2021年7月突然、建て替えのために12月末で病院を閉鎖し休院すると貼り紙し、残る職員に対し退職を迫りました。さらに退職に応じない職員を同年末で解雇。その間、厚生荘病院労組が団体交渉を申し入れても経営の実権を持つ責任者の誠実な対応がないまま、10月には「退職に応じるなら団体交渉に応じる」という高圧的な態度を崩しませんでした。
職員たちは一方的に切り下げられた賃金で経営陣の横暴にも耐えながら、新型コロナ第5波の感染拡大の最中、長期入院患者らの転院先などに奔走し、命を繋ぎました。しかし廃院により、この地域の発熱外来が姿を消し、バスや自家用車を用いて遠方で受診するしかなくなったのです。
説明の道理ないと
地域住民は「守る会」を作って病院再開の署名運動などを展開。多摩市も病院の建て替えを切望し、住民説明会の実施要望なども伝え、病院の再開を心待ちにしていました。ところが、法人側はまともな説明会の実施もないままに2023年12月27日、同じ湖山医療福祉グループ内の社会福祉法人大和会(湖山泰成理事長)に敷地を売却し、病院の廃院を東京都に届け出ました。急転直下の出来事でした。












