有料WEB紙面版 11月6日号

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【1面】

  • 日野市 都市計画守り公園整備へ 原告と市長が合意文書
  • 吉良氏・山添氏 国会論戦めぐりトーク 統一協会「解散請求すぐに」
  • 弱者の狙い撃ち許さない 日比谷野音 インボイス抗議の大集会
  • コラム・一分
  • 新型コロナ感染 都内の状況
1s

【2面】

  • 司法審査放棄の不当判決 年金引き下げ違憲訴訟
  • 羽田新ルート元に戻せ 20団体が「情報交換会」
  • 東京で二度目の勝利を 新生存権裁判で口頭弁論
  • コロナ第8波から命守れ 共産党都議団が申し入れ
  • 被ばくの実態解明した力作 小山美砂著『「黒い雨」訴訟』
  • 日野市長と原告団が交わした合意(要旨=1面参照)
  • フラッシュ@T
2s

【3面】

  • 切実な願いに応える社会を 都生連が60周年祝い式典
  • 「短歌に息づく近現代史」共産党百周年『列の光』出版祝う会
  • 赤旗将棋東京大会 竜を渡し大逆転に
  • 【連載コラム】包括的性教育って?③ 「寝た子を起こす」のか
  • とうきょう人
  • 街角情報
  • とうきょうクロスワード 問題と答え
3s

【4面】

  • 街角の小さな旅㉗ 世界の海と物語に思いをはせる マリンサイエンスミュージアムと運河の風景
  • 「ベルクへの旅」第7回 ベルクのゴミ出し
  • パシャ
  • みんなの広場
  • (漫画)ママはminminギャルママ(320)
4s

◆テキスト版◆

 以下に、各面のトップ記事などを一部、テキスト版で公開しています。

1面 日野市 都市計画守り公園整備へ

原告と市長が合意文書

 日野市の違法なごみ搬入路を巡って大坪冬彦市長個人に2億5000万円の賠償を市に求めよとする判決が確定した問題で、同市議会は10月14〜28日に臨時会を開きました。大坪市長は自らの責任を認めて市民に陳謝し、住民訴訟原告団と結んだ合意を誠実に実行すると表明。賠償請求権の放棄と1年分の給与相当分を減額する議案を提出しました。議会もこの問題で行政のチェック機能が果たせなかった反省に立ち、原告団との合意を尊重し、信頼回復に取り組む緊急決議とともに、賠償請求権を放棄する議案を全会一致で可決しました。市政転換の契機ともなる画期的な成果を切り開いた背景には、6年以上に及ぶ住民運動がありました。

ごみ搬入路 違法の賠償確定で

画期開いた住民運動

 大坪市長は市議会の9月定例会最終日(9月28日)、「裁判の趣旨、法の趣旨を重く受け止め、都市計画と異なる施設を設置した。その違法性の解消に取り組むため、市民参加で(略)話し合う場を持ちたい」と表明。その後、原告側との3回の協議を経て10月9日、公園外へのごみ搬入路の設置に向け、あらゆる方策を市民参加、住民合意のもとに検討を進めるなど、住民側も画期的と評価する合意書を交わしました(要旨2面)。臨時会は、その合意を踏まえて開かれたものでした。

 合意内容の最大のポイントは、確定判決に示唆された都市計画変更によるごみ搬入路の違法性の解消という手法ではなく、「公園外へのごみ搬入路設置に向け(略)住民参加と住民合意のもとに検討を進める」ことが明記されたことです。

 大坪市長は今年3月議会で「最高裁で判決が確定すれば、都市計画変更の手続きを行って、違法状態を解消する」とのべていました。これに対し、原告、同弁護団は都市計画変更による違法の解消を行わないよう働きかけ、市民参加、住民合意で課題を解決する道を選択するよう市長に申し入れていました。

 議会も臨時会で「市議会としても責任を重く受け止めなければならない」とする緊急決議を議決。「市とともに議会も市民からの信頼回復や原告団との合意を尊重し、多くの市民が納得できる違法性の解消に向けた取り組みを監視していく」「今回の事案を契機とした更なる議会のチェック機能の向上が求められる」と表明しました。

市民との約束は都市計画公園

 「ごみ搬入路」は、日野、小金井、国分寺3市が共同で建設した焼却場へのごみを搬入するための道路で、都市計画で決定した北川原公園予定地(同市石田)の敷地の中に違法に設置されました。

 そもそも同公園は1979年、都流域下水道施設の選定を受けるに伴い、都市計画決定されたもの。いわゆる迷惑施設の設置によって「同じ市民の間に、加害・被害の格差をつくらないため
に、東部地域に豊かな対策と感謝をもってのぞむ」(森田喜美男市長=当時=)という周辺住民
に対する市の約束でもありました。

 しかし、多くの住民の反対や市議会で違法との指摘があったにもかかわらず、ごみ搬入路計画は強行され、市議会の多数が賛成してきました。

 住民は2016年に「公園内の道路整備は違法だ」として市を提訴。「ごみ搬入路裁判に勝訴し、行政の違法を正す市民の会」を結成し、運動を展開。一、二審とも住民側の主張が認められ、大坪市長個人に市が道路工事に支出した、2億5000万円を賠償させるよう市に求める判決が出されました。9月にこの判決が最高裁の上告受理申立ての不受理決定で確定しました。

「住民の願いに応えた合意」
住民訴訟原告団 中谷好幸共同代表の話

 私たちの裁判の目的は都市計画決定を守って、市が約束した公園整備を進めてほしい。そのために公園の外にごみ搬入路を造ってほしいというものです。歴史的な経過を見れば、ごみ焼却場を造ることを理由に、公園面積を縮小し、しかも公園とは相容れない、ごみ搬入路を造るなど許されないことでした。

 合意文書は、私たち住民の願いに正面から応えるもので、市民参加、住民合意、住民自治の力で課題を解決するという精神が貫かれています。判決の限界を大きく乗り越える画期的なもので、住民運動が切り開いた重要な成果です。議会の議決も、住民合意を尊重する、チェック機能を強化するとした点で画期的です。

 市長との合意によって生まれた市政転換の条件を生かして、誰もが誇りをもって住み続けたいと思える街づくりを次世代に継承していくために、市長と市議会、市民の共同をつくる契機としたい。

2面 司法審査放棄の不当判決 年金引き下げ違憲訴訟

 全日本年金者組合が中心となり、2015年に44都道府県、39の地方裁判所で原告5297人が国を相手に各地で一斉提訴した年金引き下げ違憲訴訟をめぐり、東京高等裁判所(志田原信三裁判長)は10
月28日、東京原告団(507人)の請求をいずれも棄却する判決を下しました。

東京原告団 最高裁上告へ

 この訴訟は、2012年に成立した年金制度の改定法に基づく特例水準(物価スライド特例措置による年金額の据え置き)の解消を口実に、国が2013~15年にかけて行った一律2.5%の年金減額について違憲性
を主張。憲法13条(幸福追求権)、25条(生存権)、29条(財産権)を侵害し、社会保障の後退を禁止する経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約(社会権規約)に違反するとして、年金減額処分の取り消しを求めてきました。

 閉廷後、東京原告団と弁護団、全日本年金者組合東京都本部は、即座に抗議声明を発表。判決は年金受給者の切実な訴えに耳を傾けず、国の主張に追随したものと指摘。人権の保障を使命とする裁判所の役割を放棄した不当判決として、最高裁判所に上告する決意を表明しました。

「許しがたい判決」

 報告集会で東京原告団長の金子民夫氏は、「とんでもない判決」と怒りをあらわにし、「最高裁に向け、大きな運動に発展させよう」と呼びかけ。弁護団が判決の内容やポイントを解説しました。

 控訴審では、原告側が求めた当時の年金局長らの証人申請を却下。本田伊孝弁護士は「労働者の年金に対する不安や、最新の政府統計に基づく年金受給者の生活実態について、年金引き下げによる被害を明らかにした」と控訴審でのたたかいを振り返り、「判決は最も重要な年金受給者ひとりひとりの生活実態に触れることなく、被害について判断していない」と憤りました。

 加えて、国会には広範な立法裁量があることを前提に、著しく不合理でない限りは司法判断が及ばないという高裁の判断について指摘。弁護団が判決言い渡し前から予見していた通り、本件と事案が異なる40年前の堀木訴訟最高裁判決を無批判のまま踏襲していると批判しました。

 さらに、原告側が違憲性を主張している社会権規約には一切触れず、「憲法25条2項は、社会保障等に関する給付水準の低下を禁止するものではない」とする高裁の判断に言及。「憲法25条2項は社会保障を前進させなければならない規定」であり、「年金受給者に関わる影響にとどまらず、社会保障の給付水準にまで広く網をかけた」と強調。「社会保障を切り下げる局面においても広い立法裁量があることを認め、原則として司法審査の対象にしないと判示した」と声を強めました。

 加藤健次弁護士は、「あらゆる社会保障立法について、国が引き下げようが何しようが、裁判所は立ち入らないということを宣言したに等しい」と解釈。「これは許しがたい。40年前の堀木訴訟判決が悪用されていることをただすしかない」と、今後の方針を織り交ぜながら語りました。

 報告集会には日本共産党の山添拓、吉良よし子の両参院議員が参加。山添氏は「統一協会問題や国葬、物価高への対応、大軍拡。政府はやるべきことをやらず、やってはいけないことばかりを進めている。一刻もはやく政治を変えよう」とあいさつ。吉良氏は「この国を長年支えてくれた高齢者が安心して暮らせるように、年金は引き下げでなく引き上げるべき」と力を込めました。

 同裁判は9月末までに、7事案が最高裁へ上告しています。

3面 切実な願いに応える社会を 都生連が60周年祝い式典

 東京都生活と健康を守る会(都生連)は10月29日、定期総会を行った後に結成60周年記念式典を開催しました。あわせて、10年の取り組みとたたかいを記した冊子「都生連この10年(2012~2021年)」を発行しました。

 加藤勝治式典実行委員長(都生連会長)はあいさつで冊子を紹介し、「この10年の歩みはほとんどアベノミクスの中で新自由主義に対して運動してきた。自己責任論の中で生活が苦しくなった」と切り出しました。さらに会員が多く参加・支援する新生存権裁判(2面に関連記事)に触れ、「厚生労働省は物価を偽装し、専門家の意見も聞かずに生活保護費を引き下げた。厳しい状況に追い込んできた」と批判。「地域での運動を大いに展開して反撃していかなくてはならない」と決意を述べました。

 60周年への祝辞がありました。全国生活と健康を守る会連合会の吉田松雄会長は「暮らしの中にある生存権、人権を侵害されている方々の切実な願いにこたえてきた」として、これまでの運動の成果を紹介し、今後の活動を励ましました。

 東京社会保障推進協議会の窪田光事務局長は「都民要求実行委員会」の行動を紹介。「社会保障の充実をともに進めましょう。世代間の分断攻撃に負けない『人権としての社会保障』の運動の働きかけと充実・連帯を」と訴えかけました。

日本共産党田村氏があいさつ

 続いて、日本共産党副委員長の田村智子参院議員が登壇。「2013年から連続して引き下げた生活保護基準を元に戻し、加えて物価高騰に見合った引き上げを行うべきだ」と主張しました。「(先の勝利)判決では使われた統計も基準も審議でも10%削減だという結論ありき行ったこと」と強調。

 「不正受給が横行しているとのバッシングを国会でも行った。国会中継がなかった時の生活保護の質問にも苦情の電話やメールが来るという状態になった。これを作り出した安倍政権、自民党は大きな罪を犯した」と批判し、「コロナ禍でも、生活保護申請は増えず、むしろ所持金が数十円でも生活保護だけは嫌だと言う。ここまでの思いを植え付けてしまった責任は追及し続けなくてはいけない」と訴えました。

 最後に「憲法に則った改善が必要で、名称も生活保障制度にすべき」として「軍事費予算は増える一方で、戦争を起こさないための外交努力をどうするのか。平和でなければ命も尊厳も守られない」として、ともに奮闘する決意を延べました。

 金沢大学の井上英夫名誉教授が「平和的生存権としての生活保護・社会保障」とのテーマで記念講演。いのちのとりで裁判(新生存権裁判)の勝利判決の意義について語る中で「潮目が変わってきた」と強調し、憲法改悪阻止と人権のためのたたかいの重要性などを説きました。

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