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有料WEB紙面版 2023年10月22日・29日合併号
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【1面】
- 日本壊す”緊縮財政カルト”『ザイム真理教』が話題に 経済アナリスト・森永卓郎さんに聞く(2面に続く)
- 政治変え暮らしに希望を 日本共産党 衆院選躍進へ街頭演説
- 立川都議補選 鈴木氏が激戦制す 共闘勝利、市長選に続き
- コラム・一分
【2面】
- 保険証存続こそ合理的 共産党都委 廃止反対署名を国会提出
- 格差拡大が消費税の害悪 森永卓郎さんに聞く(1面より)
- 018サポート 都子ども給付金 収入認定除外に 共産党都議団が強く要請
- 「稀有な近代景観、残せ」 外苑再開発 取り消し訴訟で口頭弁論
- フラッシュ@T
【3面】
- 国立駅前 点字ブロック整備実現へ 視覚障害者の要望実る
- 赤旗囲碁東京大会 3人の全国代表決まる
- 【連載コラム】「健康生活」敵地攻撃に夢中の首相は関係ネエか 輸送船撃沈で将兵、船員20万人海没
- 【連載コラム】「保険証廃止の問題点④」資格確認が複雑怪奇に
- 池上保子のかんたん料理No.178
- 街角情報
- まちがいさがし「ポカポ家族」 とうきょうクロスワード 詰碁・詰将棋 問題と解答
【4面】
- 「本当の共生社会とは」 映画製作会見『わたしのかあさん』 山田 火砂子監督・寺島 しのぶさん
- 【連載】「四面そ~か!?-納得芝居噺-前進座俳優 松涛喜八郎」⑯ 置き土産
- 【連載】「心に残る まち 人 花」④ 彩秋
- みんなの広場
- パシャ
- (漫画)ママはminminギャルママ(367)
◆テキスト版◆
以下に、各面のトップ記事などを一部、テキスト版で公開しています。
1面 日本壊す”緊縮財政カルト”『ザイム真理教』が話題に
経済アナリスト・森永卓郎さんに聞く
経済アナリストの森永卓郎さんが6月に出版した『ザイム真理教-それは信者8000万人の巨大カルト』が、ロングセラーとなり増刷を続けています。財務省が広める、予算は毎年度、支出と収入が一致すべきだという「財政均衡主義」の“教義”が国民や政治家、マスコミを洗脳し、国民生活が壊されていると批判する同書。森永さんは現在の日本経済をどう見ているのか、聞きました。
―とても刺激的な内容の本です。出版の理由は。
私はこの10年以上、さまざまな人たちに財政均衡主義の誤りを話してきました。しかし、財務省が作り上げてきた「神話」があまりに強力なため、日本経済がこの30年間、ほとんど成長できず、どんどん転落してしまっている理由がなかなかわかってもらえない。
一部の経済学者たちは、財政緊縮政策が、経済低迷の原因と正しく指摘していますが、なぜそんなとんでもない政策が続けられてきたのかは誰も言わないんですね。本当はわかっていても、言ってしまうと財務省ににらまれて、降りかかる災難が怖くて誰も言えない。ジャニーズ事務所の性加害問題と同じ構図です。
私は幸い、子どもも巣立ち、仕事を奪われたら年金をもらえる年齢になった。最後に本当のことを言って死のう(笑)、そんな気持ちです。
国や財政より増税が目的に
ー「ザイム真理教」とは、どういうものでしょうか。
「ザイム真理教」は、インターネット上で頻繁に使われている言葉です。
財務省は、日本の財政は赤字を垂れ流していて大変だから、社会保障の歳出カットや増税をしないといけないという主張を広めていますが、これはまったくの嘘です。
2020年度末で見て、国が1661兆円の負債を抱えているのは事実です。しかし、国の資産も1121兆円あります。政府がこんなに資産を持っている国は、日本しかありません。国の財政状況を分析するには、資産と負債、両方を見る必要があり、両者の差である540兆円が、本当の日本政府が抱える借金です。2020年の名目GDPは527兆円ですので、GDPと同額程度の借金ということになり、これは先進国ではごく普通の水準です。
さらに、日本政府は「通貨発行益」という巨大な財源を持っています。日銀が保有している国債で、2023年3月末で576兆円に達しています。日銀が国債を持てば、その元本を日銀に借り換え続けてもらえば返す必要はないし、政府が払う利子も日銀のわずかの経費を除いてほぼ全額が国庫納付金として戻るので、事実上、政府がその金額分の利益を得たのと同じことになります。これを私は、「通貨発行益」と呼んでいます。
この通貨発行益576兆円も考えれば、日本は現在、借金ゼロの状況です。これが日本の財政の本当の姿です。
ー確かに、財務省の言う日本の財政の姿とは大きく違います。
にもかかわらず、財務省は増税と社会保障のカットを繰り返している。それはなぜなのか。
財務省という“カルト教団”の「教義」だから、です。財務省では、増税のことを「勝ち」、減税を「負け」と呼びます。増税した人が評価されて出世するし、最終的に良い天下り先に行き着く。
だから、この国を良くしようとか、財政を良くしようなんてことは、彼らは考えていない。とにかく、どう増税するかだけを考えています。インターネットでは、岸田首相のことを「増税メガネ」と呼ぶスラング(俗語)が流行っています。国民も、この国は負担増しか考えていないとわかり始めているということです。
大手メディアが強力サポーター
ー本の後書きで、多くの出版社にこの本の企画を持ち込んでも、どこも応じてくれず、最後に小さな出版社一社(三五館シンシャ)だけが応じてくれたと書かれています。
その後、さらにすごいことが起きました。この本が、非常によく売れて、さまざまなメディアから著者インタビューの取材が殺到したんですが、来たのは、週刊誌やタブロイド紙、ネットメディア、地方紙、スポーツ新聞などでした。いまだに東京の大手テレビ局と、大手新聞5紙からは、一切、無視されています。
『ザイム真理教』でも、大手メディアを財務省の強力サポーターと指摘しましたが、その強力さを改めて感じました。
ー岸田首相が、経済対策の方針表明の記者会見で、「コストカット型の30年を転換する」と掲げたことは、どう見ていますか。
もし、本当に「コストカット型」を切り替えるというなら、社会保障のカットをこそ、まず止めるべきです。
政府の骨太の方針では、高齢化による社会保障の費用の自然増が毎年1兆円あるのに、それを半分程度の伸びにするよう枠をかけています。
そうやって予算を切り詰めて、何を買っているかというと、ミサイル(防衛予算の倍増)です。ひどい話です。ミサイルと、老後の安心、どちらをとるか、国民に聞けば、答えは後者に決まっています。少子化が進んでいる最大の要因も、老後の悲惨さがわかっているから、子どもが不幸にならないよう、子どもはつくらないとなることです。その切り替えをすることなしに、経済のあり方は変わりません。(2面に続く)
2面 保険証存続こそ合理的 共産党都委 廃止反対署名を国会提出
マイナ保険証への一本化による保険証廃止に反対する世論と運動をさらに広げようと、日本共産党都委員会は11日、各地で集めた署名の「国会提出行動と省庁交渉」を衆院第一議員会館で開きました。
宮本徹、笠井亮両衆院議員と、山添拓、吉良よし子両参院議員、谷川智行、坂井和歌子両衆院比例予定候補が参加。各地区委員会の参加者が、保険証廃止反対署名計1万735人分と、軍拡反対などの署名を合わせて計2万4316人分を、国会議員らに手渡しました。
宮本徹衆院議員は、「署名をはじめ、草の根からの世論が、政府を追い詰め、マイナ保険証を持たない人全員に、資格確認書を交付すると言わざるを得なくなった。しかし、どれくらいの費用がかかるのかも不明で、5年ごとの更新という負担も増える。だったら、今の保険証を残すのが、一番合理的な道だ」と強調しました。
都議会から、和泉なおみ、とや英津子両都議が参加し、和泉都議は「現行の保険証を廃止することは、国民皆保険の根幹にかかわる。廃止させないための論戦を、都議団も全力で取り組みたい」と決意を語りました。
各地域からの参加者は、「便利になるなら良いのでは、という宣伝がかなりされている。実態を宣伝などで訴えたい」(大田区)「保険証廃止の中止を求める陳情が、僅差で市議会で採択された。地方からも声をあげていきたい」(調布市)などと話しました。
解除の検討を表明
省庁からの聞き取りでは、来年度予算の概算要求での関連経費の状況や、情報の誤登録や流出を防ぐ対策の現状を聞きました。
医師でもある谷川氏は、「多くの医療現場は、マイナ保険証だけで大丈夫とは思っていない。窓口に事務職の人が張り付いて、(他人の情報が紐づけられているなど)命にかかわるような、ミスが起きていないか、確認している」と現状を説明し、保険証の存続を訴えました。
また、自らの意思でマイナンバーカードを申請することが前提となっていることについて、「疾病などで、自らの意思表示ができない場合もある。その場合は(費用や負担のかかる)成年後見人を利用しなくてはならないのか」と質問。総務省は、「状況によって、丁寧に対応するよう自治体に求めている」として、成年後見人をつけることを否定しない、あいまいな回答に終始しました。
マイナ保険証を申請したものの、不安を覚えるなどして、機能を解除することを本人が希望した場合について、省庁側は今後、解除を受け付けることを検討すると表明しました。
3面 国立駅前 点字ブロック整備実現へ 視覚障害者の要望実る
視覚障害者が安心して歩けるようにと求めていた、JR国立駅南口から国立市公民館(国立市中)までの切れ目のない点字ブロック(表面にデコボコのあるブロック)の設置が、2025年をめどに実現する見通しです。東京都視覚障害者協会(東視協)が東京都と国立市に要望していました。
公民館は国立駅から南西に約500メートルの所にあり、大部分が都道。市への要望書では「東京都と協力して該当範囲の整備を進める」よう、市長と市の担当者に求めました(8月29日)。日本共産党の矢部あらた、住友たまみ両市議が同席しました。
点字ブロックの正式名称は「視覚障害者誘導用ブロック」。足裏の触感覚で認識できるよう突起を表面につけたもので、視覚障害者を安全に誘導するために地面や床面に敷設されているブロック(プレート)のことです。
この点字ブロックが国立駅と公民館の間のところどころに未設置の箇所があるため、視覚障害者は安心して歩けないのです。
市側は要望に対し「都への要請や情報提供をできる限り早期に行う」と回答。東視協の会員からは「歩道の点字ブロックだけでなく、横断歩道のエスコートゾーン(車道部分)の整備もお願いしたい」との要望もありました。
都議、市議が連携して要請
東視協は市の回答を受けて9月14日、都建設局にも日本共産党の矢部市議、原純子都議の同席で同様の要請をしました。当初、「市の管轄範囲が残っているため市と足並みを揃える」(都)、「市の管轄範囲は整備が終わっている」(市)と、都と市の認識が食い違っていました。この点を矢部市議が確認すると「8月の要望書を受けて国立市と調整を行い、駅前から西友(スーパー)までは国立市の管轄と明確になった」との回答がありました。
都建設局が2025年を目途に予算要望し、点字ブロックに切れ目ができないよう、都と市が足並みを揃えて同時に設置する見通しです。
矢部市議は「当事者の方の訴えが力を持った良い例だと思います。市も『直接の声が無ければなかなか把握できなかった』と話していました。もし声をあげてくださらなければ、整備の責任の所在がいつまであいまいなままになっていたか分かりません。国立駅へのホームドアの設置も含め、誰もが暮らしやすい街づくりを実現していきたい」と話しています。
4面 「本当の共生社会とは」 映画製作会見『わたしのかあさん』
山田 火砂子監督・寺島 しのぶさん
福祉や女性解放をテーマにした劇映画を通して日本の政治や社会、平和について問題を提起してきた山田火砂子監督(91)。10作目となる劇映画「わたしのかあさん」を、日本最高齢の女性映画監督としてクランクインします。10月10日、中央区内で製作発表の記者会見を開き、映画にかける思いを、山田監督のもとで2度目の主演となる寺島しのぶさん(50)とともに語りました。
同作は1989年の児童福祉文化賞を受賞した「わたしの母さん」(菊地澄子作)が原作で、母が知的障害者であることに葛藤し、それを乗り越え成長する娘の姿を描きます。
寺島さんは知的障害のある母親、清子役を演じます。成長後の娘、高子役には常盤貴子、父親役に渡辺いっけい、高子の親友・優子の父で清子の主治医を船越英一郎が演じます。ほかにも高島礼子、東ちづる、春風亭昇太、山田邦子、安達祐実ら豪華俳優陣がそろいます。
自身も知的障害の子を持つ山田監督。「障害者施設で殺傷事件が起こり、本当の共生社会とは何なのか、これをテーマにした映画を撮りたいと思っていた」と明かし、「母親役は絶対に寺島さんにお願いしたいと思いました」と語りました。
寺島さんは「またご一緒できることを本当にうれしく思います。脚本を読んだら監督の情熱があふれていました。監督にまた呼ばれたら断る理由はないぐらい、人生の先輩が話してくれること全部が私の宝物になるんです」とにっこり。
社会にもの申す監督かっこいい
山田監督は作品に込めたメッセージについて「共生社会、共に生きること」を強調。これまで福祉をテーマにした作品を多く手がけ、そこから見える日本の福祉の遅れを告発してきました。今回の作品も「国は子どもを増やしたいと言うなら、もっと国民によくしなければ、という願いを込めました」と言います。
日本は子育てや教育に多額のお金が必要で、多くの大学生は借金(有利子の奨学金)を背負って卒業していると、欧州の国々と比べて貧しい教育予算に言及。「私は鉄砲の弾を作るより、人にやさしい政治にお金を使ってほしい」と語りました。
寺島さんは山田監督のもとで初主演を演じた「母 小林多喜二の母の物語」(2017年)に触れ、「『武器をつくる政治より、福祉を助けてください』という、監督が今思っていることに踏み込んでいる。社会にもの申している監督はかっこいい」と共感します。
山田監督は女性解放や平和をテーマにした作品も世に送り出しています。「女性解放の映画を作ったのは女性に立ち上がってもらいたいから。危ないですよ日本は。それが心配です。女性が立ち上がれば平和な日本でいけます」と、持論を展開。「寺島さんは歌舞伎という男社会に飛び込んで、歌舞伎の中に男女平等をつくり出していく先駆者。尊敬します」とも。
女性では異例の歌舞伎座の舞台を踏んだ寺島さんは、「(女の)私にだってできるんだという思いで50年生きてきて、やっと男性の中に女性が一人入る現実を毎日過ごしています。これからも図太く生きていきたい」と、今の心境を明かしました。
清子のようなおかあさんに
知的障害のある女性を演じるのは初めてという寺島さん。難役の役作りについては、「障害のある娘さんを育てる監督がいるので心配していない」と楽観の様子。子どものころに経験した障害児との交流に触れ、「健常者でも障害者でも、お互いに足りないところを助け合いながら生きていくのは同じ。同じお母さんから生まれても、いろんな人がいることを(映画を通して)知ってもらい、いっしょに考えることができれば、社会がまた一つ発展するのではないか」と語りました。
「子どもに親にしてもらっている」と語る寺島さんは、子育て真っ最中。「(映画の中の)母と娘の関係性は無償の愛。障害のある母を恥ずかしいと思っていた娘が、だんだん受け入れていく過程がすばらしい。自分が母親なので、それを使わない手はない。子ども2人を愛し抜いて、いつもニコニコ笑っている(清子のような)お母さんでいたい。でも現実はいつも目をつりあげて子どもをしかっている」と語り、笑いを誘いました。
◇
映画は来年2月に完成予定。披露試写会を2月2日(金)なかのZEROホール小ホール、3月8日(金)ルネこだいら中ホールで予定しています。前売券(制作協力券)のみの販売。詳しくは「現代ぷろだくしょん」公式ホームページ。












