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有料WEB紙面版 12月4日号
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【1面】
- 「安心して飲める水に」PFAS汚染 多摩で自主的血液検査
- 米軍基地600超で汚染 横田基地でも大量使用
- 長く残留「永遠の物質」沖縄の血液検査でも高濃度
- 英スピテスト 受験生の1割、7千人欠席 議連「情報や意見寄せて」
- コラム・一分
- 新型コロナ感染 都内の状況
【2面】
- 被害に見合った賠償を 原発訴訟 全国連絡会が議員要請
- 国保料1万4907円の大幅値上げ 東京都 自治体支援なしで試算
- 大江戸線に女性専用車 来年1月導入へ
- サービス向上と痴漢対策を 吉良氏ら 京王電鉄に申し入れ
- ウーバー配達員 都労委が団交権認定
- 品川区長選 再選挙に村川氏「品川に福祉の心を」
- 小金井市長選小泉氏及ばず
- 【書評】理念揺らぐ学校教育に問う 岩井美代子編『子どもとの共生・共同の学びを-岩井幹明の教育活動と文学教育論』
- フラッシュ@T
【3面】
- Y K K 露骨に降格・退職迫る 内部告発を契機にパワハラ
- 軟弱地盤で設計図できず 北区補助86号線 高裁で弁論
- 関東大震災 中国人殉難者の追悼散策 日中友好協会都連と支部が共催
- 【連載コラム】包括的性教育って?➆ 社会全体に好影響が
- とうきょう人
- 街角情報
- とうきょうクロスワード まちがいさがしポカポ家族 詰碁・詰将棋 問題と答え
【4面】
- 街角の小さな旅㉘ 海苔のふるさと館と大森の海岸「全国一の生産を誇った養殖技術」
- 【連載】シネマの時間『戦場記者』
- 「ベルクへの旅」第11回 ベルクの電飾看板
- パシャ
- みんなの広場
- (漫画)ママはminminギャルママ(324)
◆テキスト版◆
以下に、各面のトップ記事などを一部、テキスト版で公開しています。
1面 「安心して飲める水に」PFAS汚染 多摩で自主的血液検査
多摩地域の水道水に使われる井戸水から健康への影響が指摘される有機フッ素化合物(PFAS)が広範に見つかっている問題で、住民による自主的な血液検査が11月23日に始まりました。検査を実施する市民団体「多摩地域のPFAS汚染を明らかにする会」は同日、立川市内で記者会見し、年度内に600人規模を目標に採血を進めることを明らかにしました。都や国による大規模な検査につなげ、汚染の原因究明を促していくねらいです。
国や都の大規模調査求め
PFASは、自然界ではほぼ分解されず、体内にも長くとどまるため、健康への影響が指摘されています(別項1 長く残留「永遠の物質」)。
この日午前に、国分寺市の本町クリニックで最初の血液採取が行われ、20~80歳代の男女、29人が参加しました。
採血を担当した同クリニックの杉井吉彦院長は、「市内の井戸水で汚染が見つかり、驚いたという人が多かった。普段の健診でも、こんなに熱心には来ない。関心の高さを感じた」と話しました。
血液検査は当初、300人規模としていましたが、問合せが多く、より多くの人を検査するため、分析を担当する京都大学の原田浩二准教授(環境衛生学)の研究室と相談して、倍の600人規模を目標とし、今年度中に実施することとしました。
多摩の各市に実行委員会をつくって、検査会場を確保し、参加する人を募っていきます。分析結果は、来年度早々にも明らかにしたい考えです。
各地の井戸から広範に検出続く
PFASをめぐっては、2019年に、都の検査で立川市など横田基地周辺の複数の井戸から、国が現在、定めている暫定目標値(1リットルあたり50ナノグラム)を大幅に上回る値を検出したことが発覚。さらに、国立、国分寺、府中の3市の一部の浄水所の井戸からも高濃度のPFASが検出され、都は取水を停止しています。
都水道局では、ホームページで都内各地の給水栓(蛇口)や浄水施設のPFASの検出状況を定期的に公開しており、広範な地域で検出が続いています。
明らかにする会の共同代表の根木山幸夫氏は会見で、アメリカでは米軍基地周辺などの汚染対策に本格的に取り組み、飲料水の基準も厳しくしていると指摘(別項2 米軍基地600超で汚染)。「都の水道局は国の暫定目標値以下にして給水しているという立場だが、長く飲み続けることの影響には触れていない。血液への蓄積の状況を調べ、必要な対策を明らかにしていきたい」と話しました。
多摩地域での汚染の原因としては、米軍基地のほか、工場排水なども想定され、各地の住民の体内への蓄積状況を調べることは、原因の特定などにも重要です。
杉井院長は、「疫学的な調査をするには、もっと大規模な検査が必要で、国や都に取り組んでほしい。今回の自主的な検査を、行政の動きにつなげたい」と強調。「井戸からくむ多摩の水は安全だと思って長年暮らしてきたのに、まさかという思いだ。次の世代のために、安心して水を飲めるようにすることが一番大切だ」と話しました。
明らかにする会では、血液検査への参加を広く募っています。問合せは根木山さん042(593)2885まで。
2面 被害に見合った賠償を 原発訴訟 全国連絡会が議員要請
東京電力福島第一原発事故で被災し、国や東京電力に対して責任の明確化と損害賠償などを求めている全国の原告らによって結成された原発被害者訴訟原告団全国連絡会は11月24日、国の原子力損害賠償紛争審査会(原賠審)で議論が行われている賠償基準「中間指針」の見直しなどについて、衆参両国会議員に要請しました。
要請書では、①原発事故被害者による集団訴訟への支援②トリチウム汚染水の海洋放出に反対すること③原発の新設、運転期間の撤廃に反対すること④原賠審が策定した中間指針等の見直しに際して、すべての原発事故被害者が被害の実情に見合った十分な救済が受けられる基準の設定―を求めています。
要請後の集会で、「生業を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟弁護団の馬奈木厳太郎弁護士は、賠償基準を見直す動きが出てきたことについて、「遅きに失する」と批判。自主的避難等対象区域やその外側の見直しについては「極めて期待が薄い」として、「被害者間に新たな分断が持ち込まれるようなことがあってはならない」と強調しました。
来年は、各地の後続訴訟が次々に判決を迎える予定。今年6月17日に「生業を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟(生業訴訟)、千葉訴訟、群馬訴訟、愛媛訴訟の4訴訟に下された、国の責任を認めないという最高裁判決を「くつがえす強い思いでのぞみたい」と、馬奈木氏は述べました。
スリーマイル島やチェルノブイリなど、原発事故にまつわる現場を多数取材してきたジャーナリストの金平茂紀氏が、オンラインで参加。「原発は自由を奪う。生活を奪う。未来を奪う」と強調。6月17日の最高裁判決を「後世に残るひどい判決」と厳しく批判し、岸田文雄政権が方針を打ち出している原発再稼働や新増設、原発の稼働期間撤廃、汚染水の海洋放出のほか、原発事故と甲状腺がん多発の因果関係や疫学的な関係すらも全否定しようとする国の論理に、「胸がつぶれるような思い」と語りました。
国の方針は惨事便乗型
福島原発告訴団団長で原発事故被害者団体連絡会代表の武藤類子氏が、福島県三春町からオンラインを通じて発言。「復興の掛け声の裏に多くの問題を抱えている」として、福島県の災害関連死は今年3月末時点で2333人、自死者119人、仮設や災害復興住宅での孤独死は150人以上にのぼると報告。国は莫大な予算を投じて復興加速化措置を策定するものの、避難者支援団体への補助金が大幅に削られるなど、「被害者が望む復興との大きな乖離を感じる」と訴え。原発再稼働や新増設などについて、「惨事便乗型資本主義」と憤りました。
各地の原告団による発言で、「元の生活を返せ・原発被害いわき市民訴訟」の原告は、11月9日に福島地裁いわき支部で開かれた避難者訴訟第4陣の裁判で、東京電力は国に責任がないとする最高裁判決を答弁書に取り出し、「東京電力にも責任はないと主張した。まったくの驚き」と報告。いわき市から都内に避難している福島原発被害東京訴訟の鴨下裕也原告団長は、都から住宅の追い出し訴訟を起こされていることを告発。「原発被害者が行政から訴えられるという異常な事態だ」と述べました。
原発賠償関西訴訟原告団代表の森松明希子氏は、「私たち区域外の避難者は、存在そのものを消しゴムで消されているような思い。原発がひとたび事故を起こしたら、ばら撒かれるのは放射能。汚染水を海洋に放出して再びばら撒くなど、被害者は認めていない」と力を込めました。
集会には、日本共産党、立憲民主党、社民党、れいわ新選組、無所属の国会議員が現地参加やメッセージで連帯を表明。日本共産党からは吉良よし子、紙智子、いわぶち友、仁比そうへいの各参院議員が発言しました。
3面 Y K K 露骨に降格・退職迫る 内部告発を契機にパワハラ
ファスナーの世界シェア第1位(シェア率45%)を誇るYKK株式会社(本社・千代田区)で働くロシア国籍の男性労働者が、内部告発を契機にパワハラに遭い著しく不利益を被っているとして改善を求めている問題で、争いは法廷に持ち込まれています。世界的に拠点を設けている日本を代表する大企業で起きているレイシャルハラスメント(外国人への嫌がらせ)は、「国際的にも恥ずべきこと」だと支援者は憤りを隠しません。
外国人労働者が裁判
男性労働者は自国大学院で経済学博士号を取得後、日本でも博士号を得て、2011年11月にグループ企業のYKK AP株式会社に労働期間の定めなく入社。外国市場関係の業務に従事していた2013年4月、輸出時の納税や展示会費用に不正と考えられる点を見つけたとして会社に報告しました。男性は「間違いを見つけたら報告するのは当然です。私のミスにもなりかねない」と当時を振り返ります。
半年後、上司に「お前はクビにするよ。YKKで仕事がなくなる」と言われると同時に、同僚の態度が変化して疎外感を感じたことから会社の相談室に相談。ところが相談の内容が同僚に知られ、事態が悪化したといいます。さらに男性はウラジオストクへの出向を打診され希望していたのにも関わらず、2014年4月、黒部事業所(富山県)への製造研修(新入社員研修)の内示を受けます。
黒部では新入社員と一緒に製造現場で肉体労働に従事。体格の良い男性は日本人の体格に合わせた作業台での作業が肉体に負担となり、けがをしますが、比較的負担の軽い作業に変更されるだけでした。10月の研修終了後には事務職の復帰が提示されず、11月には年末に自己都合で退職願にサインをするよう退職勧奨を受けました。
翌2015年3月、人事部長より「YKK APに仕事はない。(関連会社の)YKKへの異動か転職しては」と告げられ、YKKに移動し3月末から古御堂工場(富山県)での異例の新入社員研修を再び受けました。
「アホ、クビに」
労働条件が引き継がれてYKKに転籍になった男性は、ロシア市場担当などの業務で資料作成などが命じられたといいます。そして6月に行われた男性の歓迎会の酒席で、同社コンプライアンス担当でもある部長が「お前はアホ」「お前をクビにする」と言い出し、翌日から冷たい態度になり、男性の担当業務の発表を他者に行わせたのをはじめ、ロシア市場関連の会議に出席させないなど冷遇。ロシアYKKの従業員との面会もさせず、上司や同僚との情報共有もされなくなり業務に支障をきたすほどになりました。
たまたま顔を合わせた同社の会長(当時)が男性に声をかけた際、男性が窮状を訴えると、改善どころか上司の嫌がらせは以前にも増して過酷なものになりました。
男性は2017年2月、黒部工場への異動を打診されますが、子どもに読字障害があり適切な専門医療機関が黒部にないことを理由に、異動・転勤がないコースへの転換を申請すると「転勤拒否」として男性への懲戒処分を強行。退職勧奨を行ったのです。YKKの人事担当は、コース転換手続きなどの詳細も事前に男性へ説明することもなく転勤か退職かを迫り、人事評価で降格し基本給などを3万円以上削減するに至りました。
その後、男性は不服申し立てするも却下され、パワハラ、退職勧奨、社内での行動制限、産業医との面接拒否、遂行不可能な業務指示などが継続されるとともに人事評価も下がり、給与の減額が繰り返され手取り15万8000円ほどになりました。現在は全労連・新宿一般労働組合に加入し、降格の無効確認などを求めて東京地裁で係争中です。
男性は「会社の精神『人の利益なくして自らの繁栄はない』を守って欲しい。生活も大変です。子どもの学費もあるので辞めたくない」と述べています。
同組合の岡村稔氏は「人事評価制度が恣意的に運用されることは許されません。ここまで露骨に降格させるのも驚きです。全く理屈に合わないし、YKKは誠実に対応すべきです」と強調しています。「公益通報者保護法の観点からも問題だ」との支援者の声はやみません。












