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有料WEB紙面版 2023年1月29日号
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【1面】
- 府中市 統一協会”分派”が教会「カルト集団はいらない」
- 2023統一地方選シーズン2 共産党予定候補 挑戦への思い 武蔵野市(定数26)三島杉子さん(61)自由と平和が生き方の原点 中学校教員として38年(2面へ)
- コロナ「5類」へ引き下げ 急増のなか公的責任放棄
- コラム・一分
- 新型コロナ感染 都内の状況
【2面】
- 新宿御苑「汚染土」安全の保証ない実証中止を 住民らが都に要請
- (1面から)誰もが大切にされる社会に 武蔵野市予定候補 三島杉子さん
- 外苑再開発 事業者が環境アセスを提出 都の許可で着工可能に
- 東京都 感震ブレーカーを無償配布へ 共産党都議団の提案実る
- 【連載コラム】「健康生活」学校のマスク着用解除で感染者増 いつ誰がどう政策決断したか検証する
- 渋谷区長選 吉田氏を支援
- フラッシュ@T
【3面】
- 【生活保護の現場から】福祉あったから生きられた 自営業者 がん発覚でも休業補償なし
- 春節に餃子パーティー 日中友好協会港支部 中国人留学生と交流
- 韓国映画「雪道」2月17日~中目黒で上映
- 【連載コラム】「最低賃金1500円に⑥」「当たり前」が犠牲に
- 【国会議員コラム】吉良よし子*キラキラ★国会の音♪「異次元の少子化対策?!」
- 池上保子のかんたん料理No.160
- 街角情報
- とうきょうクロスワード まちがいさがしポカポ家族 詰碁・詰将棋 問題と答え
【4面】
- ママもホッとできる空間を コロナ禍負けずネイルサロン アンディ代表 若松沙樹さん
- 【連載】アンネフランクを訪ねて㉒ ベルゲン・ベルゼン強制収容所の墓石
- 【連載】「BERG(ベルク)への旅」⑱ ベルクのいつもの
- みんなの広場
- パシャ
- (漫画)ママはminminギャルママ(331)
◆テキスト版◆
以下に、各面のトップ記事などを一部、テキスト版で公開しています。
1面 府中市 統一協会”分派”が教会
「カルト集団はいらない」
府中市晴見町の一角、東京農工大学の正門の目の前で、住宅や教育施設が多く集まる地域に、統一協会の創設者、文鮮明を今も信奉する元信者が設立した宗教団体の教会建設が進められています。霊感商法など、さまざまな反社会的行為で多くの被害者を生んできたカルト集団の統一協会。識者が「多数ある『分派』の一つと考えられる」と指摘する団体の施設が地域につくられる危険を知らせようと、2月4日に市民がパレードを予定しています。
2月4日危険訴える市民パレード
「昨年の8月ごろ、何かの教会がつくられようとしているけれど、なんだろうね、と住民のなかで話題になり始めた」―晴見町の教会建設現場の近くに住む丁弘之さん(府中革新懇事務局長)は話します。ちょうど、安倍晋三元首相の銃撃事件(22年7月)直後で、統一協会などのカルト宗教の危険性が、注目を集めていた時期でした。
工事が進められているのは、東京農工大の敷地のすぐ横。住宅街で、近くには明星学苑や公立の中学、高校もあります。
当時、現場に貼られていた、「建築基準法による確認済」表示板には、「RSS府中教会」と書かれているだけで、実態がわかりません。
府中労働組合総連合(府中労連)の議長で、一級建築士でもある甲田直己(なおき)さんは、相談を受け、市役所を訪れて、建築確認の「計画概要書」の写しを入手します。さらに、土地の登記情報も手に入れました。
そこに書かれていた土地の所有者と建物の建築主は、「霊連世協会会長」を名乗る、足立区を住所とする女性の名前でした。
別の建物の取得も
「霊連世協会」とは何なのか、甲田さんらは、インターネットで調べ、驚くような事実を知ります。霊連世協会は、統一協会の創始者、文鮮明が2009年に明らかにした「霊界と地上界を一つにする」という教義だとして、各地の世界平和統一家庭連合(旧統一協会)の教会のホームページで紹介されていたのです。
住民に心配が広がるのと同時期に、東京農工大の教職員のなかにも、「近くに統一協会に関連する教会ができるらしい」として、心配する声が出始めました。府中労連に加盟する東京農工大の職員組合は、9月2日に「学生が反社会的な活動に巻き込まれることのないように」と注意喚起する声明を発表します。
さらに、霊連世協会の府中市での別の活動も明らかになります。晴見町の市立第一中学校に隣接する一角に、建物を取得したらしいという噂が広がりました。甲田さんが調べると、以前は表具屋だった住居兼店舗を、同じ足立区の女性が取得したことがわかりました。その後、この建物には、居住者もいる様子がうかがわれました。
府中労連が質問状
名称から、統一協会と関係があるとみられるものの、府中市で教会をつくろうとしている「霊連世協会」がどのような団体なのか、不明のままでした。そこで、甲田さんら府中労連は、「教育と研究の環境、安心して住み働ける環境を守るのは労働組合の仕事」と、会長の女性に質問状を出すことを決めます。
統一協会との関係や、団体の趣旨、府中市の教会の利用方法など8項目を尋ねる質問状を11月5日に出し、14日に会長名で回答がありました。
そこには、会長の女性が「10年前に旧統一教会を除名された」ことや、「文鮮明先生の愛の精神と教え」を信奉する思い、そのために文鮮明の唱えた「霊連世協会」の精神や理念を実現するために団体をつくったことなどが書かれていました。
新たな掲示が
晴見町の建設現場では、しばらく工事が止まっていたものの、12月になって、「ここに教会を建てます」「旧統一教会やその関連団体の建物ではございません」などとする、新たな掲示が張り出され、今後、建設が進むとみられます。
カルト宗教に詳しい、キリスト新聞編集長の松谷信司さんは同協会について、「統一協会の『分派』は多数存在し、その一つと考えられる」として、「カルト化した信仰の本質は何も変わっていないと言える」と指摘します。
要請も市は動かず
府中労連の甲田さんも、「あれだけの被害を出してきた文鮮明の教えを受け継ごうとしている時点で、実態は変わらない、いわば『新型統一協会』以外の何物でもない」と強調します。
丁さんが事務局長を務める府中革新懇は、市長あてに二度にわたり、「市として教会の建設断念と、府中市からの撤退を求めるよう」要請しましたが、市は「対応することは考えていない」としています。
甲田さんらは、市民から「府中に文鮮明を信奉するカルト集団はいらない」と声をあげようと、実行委員会をつくり、市民パレードを2月4日に予定しています(午後2時、栄町中央公園集合)。
カルト化の本質は不変「キリスト新聞」編集長 松谷信司さんの話
統一協会の「分派」は国内外に多数存在し、「霊連世協会」もその一つと考えられます。またその名称は、統一協会内ですでに「霊界と肉界を連結して実質的な統一を完成し、天理と天道によって摂理を経綸するようになるという意味」として説明されている用語でもあり、この理念・精神を掲げて独立した宗教団体のようです。
会長の女性は、10年前に統一協会から「異端者として除名された」と主張していますが、創設者の文鮮明氏を今も信奉していることは明らかであり、教団本体には批判的な態度を取りながらも、その信仰はおおむね統一原理に基づいており、カルト化した信仰の本質は何も変わっていないと言えるでしょう。
2面 新宿御苑「汚染土」安全の保証ない実証中止を
住民らが都に要請
東京電力福島原発事故の汚染土の処理をめぐり、環境省が新宿御苑(新宿区内藤町)の花壇で「再生利用」する実証事業を計画している問題で、地元や周辺住民らでつくる「新宿御苑への放射能汚染土持ち込みに反対する会」は20日、住民や来園者、関係者すべての人の安全が保証されない限り、実証事業を中止するよう国に求めることを小池百合子知事に申し入れました。
実証事業を巡っては昨年12月21日に、環境省が、新宿1、2丁目の住民を対象に説明会を開催(約30人が参加)。福島県内の中間貯蔵施設で保管している汚染土のうち、放射能濃度が8000ベクレル/㎏以下の汚染土を実証事業で使用するなどと説明しています。
申し入れには同会のメンバーら約30人が参加し、都環境局の担当者に申し入れ書を手渡しました。申し入れは他に▽都として実証事業の内容について都民に周知▽住民説明会の議事録公表や誰もが参加できる説明会の開催を国に求める▽汚染土に含まれるすべての放射能物質の濃度測定と情報公開―を求めました。
参加者からは、「事業は新聞報道で知った。周りの人もほとんど知らない。安全性に疑問をもつ人もたくさんいる。住民に事実を知らせないのは、都として無責任ではないか」「原発事故はまた起こる可能性がある。都は自治体として私たちの命、暮らしを守る先頭に立ってもらいたい。まず議会、住民に知らせてほしい。未来のために危険を残したくない。スルーしないでください」など、三者的な立ち場に終始する都の姿勢を批判する声が相次ぎました。
環境政策課の神山一課長は、事業を実施する環境省が説明すべき事だとし、申し入れ内容については「庁内で対応を検討したい」としました。
申し入れには日本共産党の大山とも子都議、高月まな新宿区議、中村たかゆき同予定候補が同席しました。
新宿駅西口でスタンディング
「新宿御苑への放射能汚染土持ち込みに反対する会」は20日夕、小池百合子都知事あてに申し入れた後、新宿駅西口でスタンディングを行い、「都民のオアシス、新宿御苑に汚染土の持ち込みをやめさせましょう」とアピールしました。
メンバーは「毎日のように子どもたちが訪れる新宿御苑に放射能汚染土を持ち込もうとしています。環境省は安全というが、うのみにすることはできません」などと訴えました。
3面 【生活保護の現場から】福祉あったから生きられた
自営業者 がん発覚でも休業補償なし
「かかりつけ医の紹介で都立病院に行った時は、S字結腸ガンのステージ4。福祉がなければ生きていなかった。55歳でした」と、当時を振り返る吉田礼子さん(仮名・77歳)。病院の医療ソーシャルワーカーの指示で区の福祉事務所へ生活保護の申請に4回もいったものの受け付けてもらえなかったと言います。現在は生活保護を利用して、都内の公営住宅で一人暮らしをしています。強い腹痛も、市販薬を飲んだり、お酒で紛らわせては働き詰めだったという吉田さんにこれまでを聞きました。
吉田さんは20代で結婚し1男1女に恵まれましたが、夫は働かずに殴る蹴るの暴力を振るったと言います。「しゃくに触ると殴る蹴るなのに、夜になると急に優しくなる。子どももいるから我慢していたんです。お金がなくなると実家に電話して借りました。当時は電話がないから近所のお寺に電話して呼び出してもらって『明日行くからお金を用立てて欲しい』と頼むの。子どもをおぶって行くと、親もあきれていたんだろうね。お米を持たせてくれたりしました」と語ります。DV(ドメスティックバイオレンス)の概念がない時代。今でも配偶者の暴力は「しつけ」とされることも少なくないため当時はなおさらです。
夫の暴力を受けて痛みでうずくまる吉田さんを、当時3歳だった子どもが夫の真似をして足蹴にした時、「このままじゃ駄目だ」と、子どもを連れて着の身着のままで逃げ出しました。DVシェルターや女性相談センターも十分ではない昭和40年代、子連れで逃げ込む場所は夜の街しかありません。託児所と布団1組、ドレスが用意されているキャバレーに子ども2人を連れて駆け込みました。
見かねた親が実家で子どもを預かってくれるよようになり、吉田さんは引き続き働いて養育費を送金し、休みや学校行事に子どもに会いに行く日々を過ごしました。
上の子が小学校に上がる頃、居抜きの物件を見つけて飲食店を開業。公共インフラの設備が進む時期で近くの工事現場から、おにぎり100個や豚汁など昼食の注文を受けて、夜は工事の人たちが食事と晩酌で寄るなどでにぎわいました。
店は1人で切り盛りし、睡眠も満足に取れないほど働きました。息子は実家を出て一人暮らしで大学に通わせ、娘は高校入学と同時に呼び寄せて、一人で育て上げました。
◇
子どもを育て上げた頃、自身のガンが発覚。勤め人と違って休業補償も全くない自営業者は、営業できなければ収入が途絶えてしまいます。生活費も医療費も待ったなし。都立病院で言われた通りに区の福祉事務所に行っても、通りいっぺんの対応で一切救済はありません。4回目に足を運んだ時に「医療費だけは対応します」と言われ、吉田さんは「それじゃ、死ぬしかありませんね」とその場を後にしました。
建物の1階で偶然、加入している民主商工会(民商)の事務局員にばったり会いました。事務局員に「どうしたの」と声をかけられ事情を説明しました。翌日、福祉事務所に同行してくれ無事、生活保護の利用につながり手術も受けられました。「あの時、偶然に会わなかったら今はない」と語ります。
抗ガン剤治療の時は「うつみたいになってね。ぼーっとしてたのよ。近所の店の人が『ここにいていいよ』と声をかけてくれたり、ありがたかった」と、見守ってくれた人への感謝を語る吉田さん。今は元気を取り戻して、生活と健康を守る会で生き生きと活躍中です。












