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有料WEB紙面版 2025年4月6日号
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【1面】
- 里吉都議「財界ファースト転換を」 一般会計反対7会派41人 都議会定例会が閉会
- 坂本教育長の辞任を要求 和泉共産党都議団幹事長が談話
- 空襲の体験語り継ごう 都議会4会派呼びかけでつどい
- コラム・一分
【2面】
- 都議会予特論戦特集vol.3 和泉なおみ都議 締めくくり総括 戦後80年平和守る取り組みを
- 共産党都議団予算組み替えを提案 暮らし守り全ての都民に光
- 小中2校で給食提供できず 共産党市議団「労働条件の改善必要」
- 足立区 修学旅行無償など支援 共産党「区民の声と論戦の成果」
- フラッシュ@T
【3面】
- 子の利益の尊重を一番に 共同親権施行まで1年 岡村晴美弁護士に聞く
- 落語会「菊太楼にきく」 原純子都議を聞き手に
- 多喜二祭に300人 荻野富士夫氏が記念講演
- 【連載コラム】「東京の住宅問題」
- とうきょう 人
- 街角情報
【4面】
- 連載 街角の小さな旅 一葉記念館と伝統工芸
- シネマの時間 『ゲッベルス ヒトラーをプロデュースした男』
- 【連載】羽田浦写真帳
- みんなの広場、パシャ
- (漫画)ママはminminギャルママ
◆テキスト版◆
以下に、各面のトップ記事などを一部、テキスト版で公開しています。
1面 里吉都議「財界ファースト転換を」 一般会計反対7会派41人 都議会定例会が閉会
都議会第1回定例会は3月28日、過去最大の2025年度一般会計当初予算案(9兆1580億円)を自民党、都民ファーストの会、公明党などの賛成多数で可決し、閉会しました。同予算案には日本共産党、立憲民主党、ミライ会議、自由を守る会、東京維新の会、グリーンな東京、生活者ネットの7会派41人が反対しました。現在の都議総数124人(定数は127人)の3分の1に上ります。
神宮外苑再開発を巡り、共産、立民、ミライなど6会派共同で提出した都環境影響評価(アセスメント)条例改正案は、7会派41人が賛成しましたが、自民、都ファ、公明などの反対で否決しました。共産党が提出した中小企業賃上げ助成金条例案、子どもの国民健康保険均等割ゼロ円条例案も否決されました。
むだ遣いとの批判が噴出する世界最大級の噴水整備費(26億円)を含む25年度臨海地域開発事業会計予算案は、共産、立民など6会派が反対しました(表参照)。
採決に先立つ討論で、日本共産党の里吉ゆみ都議は予算案について、シルバーパス負担軽減など都民の運動で切り開いた成果があるものの、「全体としては暮らしに冷たい」と批判。物価高騰対策が特別会計などを含む予算総額の0・9%にとどまる一方、再開発や大型道路など「財界ファースト」事業に巨額の予算を充てたと指摘しました。
一般家庭や小規模事業所の水道料金10%値下げは年間195億円(一般会計の0・2%)で実現できると提案しました。
都の再開発誘導で土地価格が上がり、住宅費や家賃の異常な高騰を招く一方、都がファンドを利用して進める「アフォーダブル住宅」は効果が不明だと強調。100万世帯に月1万円の家賃補助、所得に応じた家賃で住める「都型社会住宅」5万戸、都営住宅10万戸を、いずれも10年間で供給し、再開発の規制を求めました。
また、6会派共同提案の環境影響評価条例の一部改正案への賛同を呼びかけ、欠陥だらけの英語スピーキングテストの中止と、この質疑を巡って議会ルールを破って資料入手をした坂本雅彦教育長の辞職を要求しました。
里吉都議はまた、都の幹部職員の天下りポストの「ウラ管理リスト」に都議会自民党の政調会が入っていたことについて「特定会派と執行機関の癒着、なれ合いを断ち切るため、都庁幹部職員の都議会会派への再就職、天下りは禁止すべきだ」と強調しました。
「裏金」反省なく
里吉都議は、この定例会中に裏金事件に一言も反省や謝罪をせず、逆にこの問題を告発、追及してきた日本共産党と「しんぶん赤旗」に筋違いの攻撃を行った都議会自民党に対し、「ますます国民、都民の信頼を失う。自らの裏金問題に関する事実を全て明らかにすること」を進言。その上で、政治倫理条例検討委員会に裏金議員の参考人招致を求めました。
「筋違いの攻撃」を行ったのは自民党の松田康将都議で、3月25日の都議会予算特別委員会でのこと。松田氏は3月12日の同委員会でも「『しんぶん赤旗』購読を(都職員に)強制している」と攻撃。この日も「『赤旗』の強制購読という都議の優越的地位を悪用した問題行動」などと繰り返しました。
しかし、「しんぶん赤旗」の購読を勧めることは憲法で保障された政治活動であり、購読者にとっては内心の自由の問題です。
里吉都議は「自民党の裏金問題を告発し、追及してきた日本共産党と『しんぶん赤旗』に、悔し紛れに攻撃の矛先を向けたのは筋違い」と指摘。また、松田氏の主張は「旧統一協会系団体の主張と、うり二つだ。先日、解散命令が出された旧統一協会と自民党の深いつながりをうかがわせるもの」と述べました。
坂本教育長の辞任を要求 和泉幹事長が談話
日本共産党都議団の和泉なおみ幹事長は3月28日、質疑の中で使う配付資料を事前に不正入手した坂本雅彦教育長に対して、辞職を求める談話を発表しました。
この問題は3月14日の都議会予算特別委員会で、日本共産党の斉藤まりこ都議が一般総括質疑に立つ際に起こりました。坂本教育長は斉藤都議の質疑に先立ち、資料配付の事前準備をしていた担当職員に「スピーキングの資料はあるか」と自ら声をかけて入手したことが明らかになりました。その資料をもとに、質疑中の委員会室で部課長と質問対策の打合せまでしていました。
質問者が質疑の中で使う配布資料は、質疑内容と密接に関係することから、配布するタイミングは質問する議員の権限に属し、配布されるまで知事・教育長・局長など答弁する理事者に見せないとの約束と信頼関係のもとに、事前に配布担当職員に渡しています。このことは都議会関係者の周知のルールです。
質問権を侵すもの
和泉幹事長は坂本教育長による、この問題の行為について「議員の質問権を侵すとともに、議会を冒涜(ぼうとく)するもの」「さらに深刻なのは坂本教育長には自らの重大な過ちに対する自覚がなく、今に至るまで反省も謝罪もない」ことだと厳しく指摘。法律は教育長に「人格の高潔」を求めているが、坂本教育長は「かけ離れており、教育行政のトップとして不適格」だと断じています。
2面 都議会予特論戦特集vol.3 和泉なおみ都議 締めくくり総括 戦後80年平和守る取り組みを
都議会は3月25日、予算特別委員会で締めくくり総括質疑を行いました。日本共産党から和泉なおみ都議(葛飾区選出)が立ち、この間の論戦を踏まえて平和を守るための都の取り組み、子どもの交通費軽減、高齢者の補聴器購入費助成、物価高騰対策、自民党と都との癒着についてただしました。
和泉都議は日本被団協のノーベル平和賞受賞に触れ、終戦、東京大空襲、被爆から80年となる今年、「憲法9条をもつ日本が、世界の平和と核廃絶にどう貢献し、東京が平和を守るためにどう取り組むかが問われている」と提起。1995年に全会派が賛成して採択された「軍縮と核兵器の廃絶を機会あるごとに強く訴え、戦争の惨禍を再び繰り返さない」と決意する「都民平和アピール」の意義を質問しました。
小池百合子知事は「原爆、戦争の記憶を次の世代へ語り継ぐ、平和の大切さを伝えていくことは重要だ」との認識を示す一方で、核廃絶に向けた取り組みは「国で対応すべきもの」としました。
和泉都議は「『平和アピール』と相容れない」と批判。核兵器禁止条約の署名、批准を強く国に求めるよう迫りました。 また、非核平和都市宣言をしていないのは47都道府県中、東京を含め、わずか5都県のみだとし、宣言するよう要求。被団協のノーベル平和賞を祝う横断幕を都庁に掲げることを提案しました。
広島と長崎、沖縄、大阪など空襲の被害を受けた各都市には、公立の平和祈念館や戦争資料館が設置されています。しかし都では、1996年に建設委員会が設置され都民からの意見募集や5000点もの遺品が寄せられ、基本設計の予算計上がされたものの、1998年、99年の都議会の付帯決議をきっかけに計画を凍結。四半世紀を超えた今も、その状態が続いています。
今年1月、東京空襲犠牲者遺族会会長の榎本喜久治さん、映画監督の山田洋次さんらが呼びかけ人となって、「平和祈念館」建設の具体化を求める緊急アピールが発表されました。吉永小百合さんはじめ236人の個人と83団体が賛同を寄せています。
和泉都議はこのことにも触れ、「今こそ力を合わせて、東京大空襲80年の年に『東京都平和祈念館(仮称)』の建設へ、新たな一歩を踏み出そう」と呼びかけ、東京大空襲の『語り部』育成事業を提案しました。
子どもの交通費
和泉都議は、子どもや学生の移動に欠かせない公共交通について、運賃や定期代が大きな負担となり、進学先の制約や、体験格差につながっていると指摘。子どもの移動権を保障し、負担軽減に向けて▽公共交通の子ども料金の年齢を18歳まで拡大▽通学定期の負担軽減▽学生フリーパスの創設―など、都が支援するよう提案しました。
都が中学生から大人料金とする根拠について、谷崎馨一都技監は1942年の「鉄道運輸規程」改正を挙げました。和泉都議は同規定が戦時中に作られ、しかも「12歳の子どもの運賃は半額を超えてはならない」とされているだけで、「半額より安くしたり、年齢を広げてはならないというものではない」と指摘しました。
補聴器の購入補助
都の新年度予算案には「高齢者のくらしの支援」389億円の中に、高額シルバーパスの利用者負担の4割軽減とともに、補聴器購入費を支援する「高齢者聞こえのコミュニケーション支援事業」が盛り込まれています。
和泉都議が同事業の意義をただしたのに対し、小池知事は「加齢性難聴は早期発見、早期対応が重要。より多くの自治体で高齢者への補聴器支給等の取り組みが進むよう、補助要件の明確化や普及啓発にかかわる補助拡充など、支援強化を図っている」と答弁しました。
共産党都議団は2012年に補聴器購入費補助を含む、高齢者などの聞こえの支援の「提言」を発表し、19年には補聴器購入費の都民アンケートの実施や学習会を開催。21、23年の2度にわたり条例提案も行い、本会議、予算特別委員会、常任委員会で繰り返し質問、予算要望もしてきました。
和泉都議が補助する自治体数を問うたのに対し、山口真福祉局長は24年度33自治体で、新年度は52自治体を対象に予算計上していると明かしました。和泉都議は「大きな前進」だと評価する一方、未実施自治体が10残り、所得制限を設けていない自治体は10にとどまるなど、課題も残されていると強調。
また、都は補助の一人当たりの上限を14万4900円に設定しているのに、大半の自治体は3~5万円程度としている実態も挙げ、区市町村の2分の1の費用負担がハードルになっていると指摘。都の100%補助など「思い切った支援の充実を」と求めました。
物価高騰対策
和泉都議は石油ショックを契機にした狂乱物価(1971年)時に、525人体制で「物価局」を設置した当時の都の対応に触れ、「終わりの見えない物価高騰、追いつかない賃上げ、窮迫する都民の暮らしを都はどう支えるのか問われている」と述べ、都の対策をただしました。
和泉都議は自らの責任でできることとして、水道料金の負担軽減があると指摘。一般家庭や小規模事業所の上下水道料の10%、消費税分の値下げを提案。年間195億円あれば、都水道局の契約者全体の97%に対して水道料金10%引き下げができると迫りました。
3面 子の利益の尊重を一番に 共同親権施行まで1年 岡村晴美弁護士に聞く
子がいる夫婦が離婚する際に双方の協議(同意不可能な場合は裁判所が判断する)により、両親が共に親権を有することが選択できる、いわゆる〝共同親権〟が盛り込まれた改正民法の施行が2026年5月に迫っています。「現状の単独親権では別居親が子どもに会わせてくれない」などの抽象的で不正確な情報がまん延してきた一方で、離婚などの実務に多く携わってきた弁護士やDV被害者らからは不安の声が上がっています。衆院法務委員会で弱者の立場から意見陳述を行った、この問題の第一人者である岡村晴美弁護士に話を聞きました。
改正民法では親の責務に対する規定が新設され、「子どもにとって最善の利益となる」ことが大前提とされています。親の責務には「子の人格を尊重するとともに、子どもを養育せねばならず、親と同程度の生活を維持できるように養育しなければいけない」として人格の尊重と扶養義務が明記されました。
また「婚姻の有無に関わらず子どもの利益のため互いを尊重して協力せねばならない」とされており、暴行・脅迫など相手方の心身に悪影響を及ぼす言動や誹謗中傷は禁じられます。
これまで岡村弁護士ら専門家は「離婚するほど関係が悪化した夫婦間での話し合いが公平に行われるか」という問題を指摘してきました。モラルハラスメントを含むDVをする配偶者などの場合、相手にきちんと自分の主張をすることはできません。さらに日本では家父長制度の名残が根強く残っているために夫だけではなく、婚姻生活に直接関係ない義父母などが支配的に介入する場合もあり、妻は意見を言うことが難しく、言ったとしても尊重されないというケースが散見されてきました。改正民法ではこうした点に一定の歯止めをかけた形にはなっていると、岡村弁護士は語ります。
実際どうなるの
離婚後の人権について、「一方を親権者と定めなければならない」となっていたものが、「双方又は一方を親権者と定める」とされ変更、離婚後も共同親権が選択できるようになります。実際どのようになるのかというと、表のように5つのパターンになります。
問題が起きた時などは家庭裁判所に親権者の変更を申し立てることも可能という建付けになっています。しかし、▽入学手続きの期限が迫っている▽DVや虐待から避難するために子を連れた転居を要する▽緊急の医療行為―など、「子の利益のため急迫の事情が生じる」場合など裁判所の手続きを経ていては間に合わない事項については、同居親の単独での親権行使が可能となっています。
力関係の支配が
岡村弁護士は「DVなどでは、暴力が一見収まっても緊張関係が続く。これが、見逃されて、共同親権が適用されてしまうと、離婚後も力関係の支配が続く」として、「従来の判例、運用、付帯決議に沿ったガイドラインの策定が重要だ」と強調します。さらに「家庭裁判所の人員体制の強化が早急に進められないと十分な対応が得られず、不利益を被る子どもが生じてしまう」と警鐘を鳴らします。
ワンオペ育児と言われる母親が主として養育してきた家庭が多い中で「離婚後の共同親権」が導入されれば、離婚後の子の養育に際して、別居親の許可が必要となることが生じ、同居親の負担が増すことになります。
親の離婚後における子の利益は▽子の安全安心▽経済的環境の激変緩和▽年齢と理解力に応じた親の離婚に対する説明と意見表明の機会と尊重▽紛争の早期解決―などがあります。「低い基準に据え置かれている養育費の算定基準の見直しと、別居親未払いへの対策も待ったなしの課題だ」と岡村弁護士は強調します。












