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有料WEB紙面版 7月24日号
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【1面】
- 対話が生む新しい地方自治 杉並区 岸本聡子区長が就任会見
- 公共サービス再生が専門 岸本新区長の横顔
- 改憲阻止へ声あげ続ける 参院選後初の女性アクション
- 新型コロナ感染 都内の状況
- コラム・一分
【2面】
- コロナ「急拡大から命守れ」新規感染1万9千人超
- 参議院選挙の東京の結果について 日本共産党東京都常任委員会
- 山添氏 無党派・女性・20代で支持 参院選 報道にみる選挙結果
- 2022 年参院選・比例代表 都内得票上位7政党の得票数
【3面】
- 映画界 女性比率、改善みられず JFP ジェンダーギャップを調査
- 会社は争議解決に向き合え 東京美々卯 労働組合が宣伝行動
- 韓国映画「雪道」劇場初公開「慰安婦」の生、証言もとに
- 都教委 都立高の男女別定員 なければ女子284人合格
- 男性育休増える社会に①法改正で本当に増える?
- 【国会議員コラム・吉良よし子】キラキラ国会のおと♪「山添拓が希望」
- 池上保子のかんたん料理No.148
- まちがいさがしポカポ家族 とうきょうクロスワード 詰碁・詰将棋 問題と前回の解答
【4面】
- 江戸の怪談は文化の香り 地方の話、不思議を醸成 立教大特任准教授滝口正哉さんとひも解く
- アンネフランクを訪ねて⑩アムステルダムにあるホロコーストの記憶
- フラヌ~ル遊歩者通信 その43 オクラ
- みんなの広場
- パシャ
- 漫画「ママはmin♡minギャルママ」(306)
◆テキスト版◆
以下に、各面のトップ記事などを一部、テキスト版で公開しています。
1面 対話が生む新しい地方自治
杉並区 岸本聡子区長が就任会見
先の杉並区長選(6月19日投票)で市民団体が擁立し野党が支援して初当選した岸本聡子氏(47)が11日、大勢の市民が出迎える中、初登庁しました。その後、臨んだ会見で公約に掲げた「対話を大切にする区政」の実現へ意欲を示しました。会見で語った新しい区政への抱負などを紹介します(要旨)。
「勇気与えるよう懸命に」
幅広い住民の声聞く
区民の声を区政に生かしてほしいという多くの人に支援されて当選しました。杉並区民57万人の命と暮らしを守るという責任と使命を持ち、常に区民のための区政を行っていきたい。僅差(187票)で当選したことを重く受け止め、私に投票されなかった区民の声や思いをより意識的に聞き、対話と理解を深めたい。幅広い住民の提案を聞くことに最大の努力をしていきます。
現在、物価高による生活への打撃、猛暑、そして新型コロナ感染者急増という3つの課題の中で、区民の暮らしや健康への懸念が高まっています。これらを緊急の課題と位置付け、自治体としてできることを最大限取り組んでいきます。
行政職、政治職も初めての私にとって大切なことは、地域の課題や行政について多方面から、そして職員から学ぶことだと認識しています。「対話と共有」は、住民と行政との関係はもちろん、議会との関係を含め杉並が物事を進める原則とします。住民参加を、明確なビジョンに沿って進めていきます。杉並区を日本で一番、透明性と説明責任が高く、住民参加が活発な自治体にしたい。
ビジョンに優先順位
気候変動問題に野心的に取り組みます。例えば23区で自転車が一番乗りやすい街にしたい。こういったことが住民にも分かりやすい指標の一つになるのではないか。ジェンダー平等も進めていきます。
区民の声を聞く集会をいち早く開催します。毎回テーマを設定し、申込制と無作為抽出した区民から希望者を募るハイブリッド形式でバランスの良いデザインにしたい。年間8~10回の開催を予定しています。
公約の中で掲げた「さとこビジョン」は、私を擁立した住民の要求から出発し、共同で練り上げてきました。しかし、これを一気に実現しようとは考えていません。区がすでに着手していること、私の情報や認識不足も含まれていると思う。
大切なことは、今までの杉並区の歴史、達成してきたこと、計画を十分に考慮して「さとこビジョン」の中で優先順位、緊急性、実現可能性の仕分けを行い、決めていくことです。行政の継続性は、安定した区民生活の要です。良いものをしっかりと残し育てながら、修正が必要な部分は職員や議会と協力して行っていきます。
区施設、職員は財産
選挙で公共の再生を訴えてきました。パンデミックを世界同時に経験し、医療や保健といった公共の中枢的機能が弱体化していること、そこで働くエッセンシャルワーカーがコストとして切り捨てられたり、圧縮されてきたことが明らかになった。
私は「区立施設と区の職員はコストではなく、杉並の財産です」と訴えてきました。例えば会計年度任用職員の待遇改善に積極的に取り組んでいきたい。人を大切にすることが区民に良いサービスを提供する大前提だと考えています。
地方政治に希望を
杉並区で大きな変化が起きていることが多くの人に勇気を与えたり、希望になっていることもあると思っています。地方自治の場から命と暮らしを守る政治、草の根の民主主議、議会での良い議論で区民のことを常に第一に考えた地方政治がやっていけるということを伝え続けたい。
(議会運営など)大変なことがたくさんあることは重々承知です。しかし、よい杉並区をつくる、子どもたちを守るということでは、杉並区に住んでいる全てのみんなと一致できる。対話を中心にしていく新しい地方自治のあり方が、みんなに勇気を与えられるよう一生懸命に頑張ります。
2面 コロナ「急拡大から命守れ」新規感染1万9千人超
国内で10万3311人の新型コロナウイルス感染が確認された15日、都内では新たに1万9059人の新規感染者を確認。前週の同じ曜日と比べ2.17倍で、死者は2人確認されました。東京都によると、新規感染者数の直近1週間平均は1万2791.3人で、前週比217.7%。入院患者数は2534人、宿泊施設療養は6073人にのぼり、入院・療養の調整中で自宅に待機している人を含めた自宅療養者は10万1千人を超えます。
共産党都議団 医療体制で緊急申し入れ
14日開いた都のモニタリング会議では、「大規模な感染拡大が継続している」として、感染状況の警戒度を最高レベル(4段階中の4)に引き上げました。最高レベルとなるのは4月21日以来です。専門家は、現在のペースで増え続けると1週間後には第6波のピークを上回り、2万3253人、2週間後には5万3482人になると試算。「これまでに経験のない爆発的な感染状況になる」と警鐘を鳴らしています。
日本共産党都議団は15日、「新型コロナ感染症の急拡大から都民の命を守るための医療に関する緊急申し入れ」を小池百合子知事あてに行いました。
申し入れでは、モニタリング会議で従来株から置き換わりが進んでいるオミクロン株の亜系統であるBA.5について「これまでのオミクロン株に比べて感染力が高く、免疫逃避性があるとされている」と指摘。重症化しやすい可能性も指摘されているとして「緊張感を持った対応が必要」だと強調。「今肝心なのは、検査体制を拡充・強化して早期発見と保護を行うことで、新規陽性者数の増加自体をできる限り抑制し、コロナ患者もコロナ以外の患者も必要な医療を受けられる体制を確保すること」だとしました。
申し入れには大山とも子、藤田りょうこ、原のり子、福手ゆう子の各都議が参加。大山都議は症状があるのにPCR検査を受けられたのは発症から3日目という事例が発生しているとし、「医療機関はすでに混み合っていると医師から聞いている。すぐに体制強化を」、原都議は「多摩地域には必要な時にすぐに利用できる無料PCR検査所が少ない。設置箇所を増やしてほしい」と要望しました。
応対した黒沼靖副知事は「急拡大を止めないと憂慮すべき事態が生じてしまう」「提言については、知事にしっかり伝えます」と答えました。
申し入れ内容は▽症状のある人が速やかに検査を受けられるよう体制を強化▽都の責任で無料PCR検査実施場所の拡大と継続▽医療機関、高齢者施設、子ども福祉施設、学校などでの定期検査▽濃厚接触者へのPCR検査キットの配布再開▽定期的なPCR検査を行う事業所への支援▽病院職員の体制確保への支援を強力に行う▽家族への感染を防ぐための宿泊療養施設での受け入れ体制の早期確保―など13項目。
3面 映画界 女性比率、改善みられず
JFP ジェンダーギャップを調査
日本映画業界のジェンダーギャップや労働環境、若手人材不足を検証し、課題解決のために調査と提言をする、一般社団法人Japanese Film Project(JFP)が5日、「2022年夏 映画界のジェンダーギャップ&労働環境の調査報告」を記者会見で発表しました。
JFPは昨年7月に設立。昨今、日本の映画業界で問題視されているハラスメントや低賃金、長時間労働など、さまざまな課題を解決に導く統括的な調査機関が存在しないことから、当初は任意団体として活動をスタートさせました。
会見は、JFP代表理事を務める映像作家でアーティストの歌川達人氏と、同理事で元助監督の近藤香南子氏が登壇。「日本映画業界の制作現場におけるジェンダー調査」について、昨年公開された興行収入10億円以上の日本実写映画は、16作品中、女性監督は0人と報告しました。
一般社団法人日本映画製作者連盟を構成する大手4社(松竹、東宝、東映、KADOKAWA)の製作・配給ラインナップによると、22年は42作品中(※実写対象)、女性監督は、4人(9.5%)。19~22年の4年間では、男性監督172人に対し、女性監督は9人にとどまる現状が明らかになりました。21年公開作品における各部門の女性比率は、撮影9%、照明3%、録音7%、編集18%など低く、過去3年間、ほぼ横ばいで推移しています。
歌川氏は、「映画業界のジェンダーギャップは、変化が見られない」と強調。「積極的に手を加えない限り、改善されないことがデータから読み取れる。要は黙っていたら変わらない」と語りました。近藤氏は「衣装、メーク、美術、装飾など、一部の役職は映画年鑑などに名前が記載されない」と指摘。「改善する課題を見つけるための、そもそものソースやデータさえない」と懸念しました。
監督、編集、シナリオなど、映画・映像に関する職能団体のジェンダーギャップについても調査。8種の協会が集まる「日本映像職能連合」を見ると、全協会会員数1769人に対し、女性会員は258人(14.58%)。そのうち日本映画監督協会に注目すると、555人のうち女性26人(4.68%)、平均年齢は66.5歳でした。近藤氏は「女性監督や若手監督の多くが日本映画監督協会に所属していない。制作現場の要となる助監督や制作部は、相談できる団体さえ存在しない」と課題を示しました。
トイレなし、休みなし!
映画現場で働く女性スタッフの声も紹介。「現場にトイレが用意されていない」「男女共用トイレで使用済みナプキンを捨てるところがない」「トレパン(おむつ)を履いて撮影に挑んだ」など、トイレ問題のほか、「撮影が始まると休みがなく、妊活中の女性は定期的に通院できない」「セクハラや性加害にあっても訴え先がない」など、深刻な課題が浮き彫りになりました。
歌川氏は、問題の改善には予算が必要とのべ、フランスの映画支援機関「CNC(セーエヌセー)」のような統括機関の必要性を訴え。「問題をオープンにして世論を巻き込み、外圧で変えていきたい」と語りました。
4面 読江戸の怪談は文化の香り 地方の話、不思議を醸成
立教大特任准教授滝口正哉さんとひも解く
夏の夜といえば、肝試しや怪談で背筋をゾッとさせるのも楽しみのひとつ。江戸の怪談「番町皿屋敷」や「四谷怪談」を思い浮かべる人も少なくないのではないでしょうか。おや、ちょっと待ってください。江戸の怪談は怖いだけではありません。江戸の文化や街並みと結びついているのを知っていますか。こよいはゾッとするだけでなく、江戸文化を研究する立教大学の滝口正哉特任准教授と一緒に江戸怪談の世界をひも解いてみましょう。
18世紀には人口が100万人を超えた巨大都市江戸。武家、町人がそれぞれ50万人いたといわれます。武家屋敷は番町(千代田区)や駿河台(同)に多く、主に中堅旗本が住んでいたといいます。「江戸の地域性が高い怪談の代表といえば、番町皿屋敷。江戸の初期、武家にまだ力のある時代のお話で、皿を割って主人の旗本に切り殺されて井戸に投げ込まれた奉公人の女性、お菊さんが井戸から顔を出してお皿を『1枚、2枚…』と数えるくだりが有名でしょう」と滝口さんは切り出しました。「知られるようになったのは江戸中期頃のことで、近世講談の祖ともいわれる講釈師の馬場文耕が広めました。歌舞伎や浮世絵などで作品化される中で、伝説が独り歩きした」と語ります。
「番町皿屋敷が今でいうブランド化していたことを物語るのは当時、麹町にあった常仙寺の略縁起です。秘仏の開帳の際に配った摺物で、この寺の何代か前の住職が供養をしたところ、幽霊となったお菊さんにもらったという皿を参詣客に見せたことを絵に描いたものが残っています。お寺の宣伝でしょうか」。こんなエピソードも教えてくれました。「ヒロインのお菊さんが帯を引きずってさまよったといわれる帯坂(千代田区九段南)があって標柱もあるのですが、彼女は屋敷内で死んでいるので、今もお岩稲荷で親しまれる四谷怪談と融合したのでしょうか。実態は不明で文化が拡散されて派生した一つの例です」
当時、江戸の旗本屋敷は数百坪から数千坪あり、高塀で囲われていて夜は人の気配がなかったことから、不気味だったのでしょう。幽霊坂や幽霊横丁も複数あるといいます。
世相の反映も
滝口さんは怪談ブームの到来について「ここ10年程前からで、そのきっかけが『新耳袋』という怪談のシリーズ本です。本家は『耳嚢』という随筆です。作者は根岸鎮衛という旗本で、最後は町奉行になって大岡越前の再来ともいわれる名裁きをしたとのことです」と説明。
さらに「彼の屋敷には来客が多く、怪談だけではなく都市伝説なども含めて不思議な話をしていった。人に見せるつもりでなく、忘れないうちに子や孫に向けて参考程度に書き残していたんです。原本は残っていませんが、それが書き写され、いわゆる写本で出回りました」と言います。
「当時、参勤交代で地方から来た大名や旗本が地方の領地の面白い話、七不思議的なもの、人の話だけではなく『猫がしゃべった』などの話を江戸に持ち込み、非科学的なものを信じる風潮にマッチして江戸の怪談に醸成したのではないでしょうか」と滝口さんはみています。
また、版画技術の発達で、江戸中期には今でいう絵本や浮世絵がでてきたことも怪談への関心を高めた要因でした。「天保の改革の頃など、世相を批判するような怪談の浮世絵も残されています。歌舞伎の演目にもなっている源頼光と従者たちの妖怪退治をモチーフに、改革に恨みのあるさまざまな商売を妖怪に見立てたものもあります」と続けます。
滝口さんは江戸の怪談について、「耳嚢にあるようなうわさ話が、当時のメディアの中心であった講談や落語で話されるうちに、尾ひれがついて町人に伝わったのですね。今のようにエアコンのない江戸の蒸し暑い夏、ゾクゾク感を味わい、涼をとる楽しみのひとつだったのでしょう」と結びました。












