「日本軍の戦略オプションは米軍に比べて相対的に狭くなる傾向にあった」「戦略オプションが狭いということは、一つの作戦計画の重要な前提が成り立たなかったり、変化した場合の対応計画を軽視した点にも現れている」ー小池百合子都知事も、しばしば「座右の書」にあげるロングセラー『失敗の本質―日本軍の組織論的研究』からの引用です▼日本軍が犯した組織論的な失敗を分析し、教訓を引き出そうという同書。変異株の急激な広がりと四度目の緊急事態宣言で「重要な前提」が崩れても、無観客という「狭い戦略オプション」に頼って、開催中止の抜本的な「対応計画」に目を向けず、五輪強行に突き進むー皮肉なことに上記の言葉は、小池知事の姿勢にそのまま当てはまります▼国や都、国際オリンピック委員会が固執する五輪開催ですが、世論の審判ははっきりとしています。4日投開票の都議選では、五輪の中止や延期を掲げた日本共産党と立憲民主党がそれぞれ、議席を伸ばしました▼開会が迫っても、NHKなどの世論調査で、政府の説明する開催の意義に「納得しない」は6割を超えています。世界的パンデミックのもとでの五輪という無謀な賭けで、多くの人命を危険にさらすことは許されません。
東京民報2021年7月18日より












