【書評】不思議な世界へ導くレシピ本 『新装版 亡命ロシア料理』 ピョートル・ワイリ、アレクサンドル・ゲニス 著/沼野充義、北川和美、守屋愛 訳

 1970年代、25万人ものユダヤ系ロシア人がイスラエルやアメリカに渡った。この本の著者ワイリ氏(ラトヴィア生まれの新聞記者)、ゲニス氏(ロシア生まれ、ラトヴィアに住むジャーナリスト)もヨーロッパを経由してアメリカへ。ニューヨークのロシア人街に居を構えた2人は料理好きでもあり、美食家でもあったのでしょう。コーラとハンバーガーから決別しようと、こう呼びかけます。 

未知谷 2014年 2000円+税 ぴょーとる・わいり 1949年、ラトヴィアのリガ生まれ。あれくさんどる・げにす1953年、ロシア中部のリャザン生まれ。

 「私たち文学料理人としての義務は、途方にくれたわれら亡命ロシア人社会に、優れた料理に対するよき感覚を植え付けることです」と。そして、ロシア料理にはほとんど無知であろう「西側」に対してこう啖呵たんかを切るのです。「ロシアが遅れた野蛮な国だと思われていることはわかり切っている。嫌われてもいるし怖がられてもいる。だからといってそれがロシア料理とどんな関係がある?文化大革命のせいで中華料理の評判が傷ついているだろうか?第三帝国が罪を犯したからってソーセージやバイエルンのビールと世界は縁切りしただろうか?」と。

東京民報最新号はこちらから

カテゴリーから探す

記事を掲載時期から探す

最近の記事

  1.    自転車(電動アシスト)を近隣の移動手段に切り替えてから数年経った。筆者の住まい周辺には…
  2.  新宿区民らでつくる「子どもたちの笑顔をつくる神宮外苑を考える会」は2月28日、神宮外苑再開発で計…
  3.  3月2日の予算委員会、質問直後の会見で記者からまず聞かれたのが、質問に答えない高市首相について。…
  4.  「憲法改正に挑戦」と改憲を推し進めようとする高市政権に対して、2月27日夜、「戦争させない・9条…
  5.  1954年3月1日、アメリカによるビキニ環礁での水爆実験で第五福竜丸などの漁船が被ばくし、日本と…

インスタグラム開設しました!

 

東京民報のインスタグラムを開設しました。
ぜひ、フォローをお願いします!

@tokyominpo

2022年10月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031  
ページ上部へ戻る