【コラム砂時計】髪型強制は人権侵害

 

 

 こんな報道があった。

 ─校則違反の髪 教師が切るのは「人権侵害」 大阪弁護士会、男子校に勧告(「朝日」3月24日付)。

 昨年4月、一部の生徒が校則で決められた髪型を強要するのは憲法13条(自分の生き方、生活スタイルについて自分で決める権利)に反すると人権救済を訴えたのがきっかけで、同弁護士会が聞き取りを行っていた。

 大阪市内の有名私立校でもある同校では、▽裾と耳もと全体を刈り上げる▽前髪は眉毛にかからない長さにする、と校則で定めていて、月一度の定期的な髪型検査で、教師が生徒の前髪をはさみで切ったり、前髪をつまんで引っ張り、眉毛に届くとして不合格とする行為があったという。

 これについて大阪弁護士会は「社会通念上相当な指導の範囲を超えており、生徒の髪型の自由を侵害している」と認定。「一連の不適切な行為がなくなるよう教師らを指導し、検査は目視で判定するよう」求めた。学校側は「真摯に受け止めて、誠実な対応をしたい」とコメントしている。

 昨年9月の「砂時計」で東京での高校生らの声を紹介しながら、「校則の壁」が崩れつつある、と書いたが、まだまだこんな事例があるのが現実である。

 昨年に自殺した小中高校の児童・生徒は512人で統計のある1980年以来、過去最悪であることが厚労省などの調査で判明した。なかでも、深刻なのが高校生352人(前年比38人増)で自殺者の4割を占めている。

 日本弁護士連合会のホームページ(HP)には「子どもの人権に関する相談窓口」が開設されていて、大阪弁護士会のHPからLINEによる「無料相談会」にアクセスできる。

 「今、友だちのこと、学校や家族のことなどで悩んだり、不安におもっていることはありませんか。そんな悩みや、不安に感じていることをLINEで打ち明けてみませんか」と呼びかけている。大阪の男子校の事例を見て、高校生自らが声を上げた勇気に拍手を送りたい。(阿部芳郎・ジャーナリスト)

(東京民報2023年4月9日号より)

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