都知事選 各分野で対決くっきり 蓮舫氏「外苑再開発は争点」〈2024年6月30日号〉

 都知事選に立候補した蓮舫氏と、現職の小池百合子都知事は、他の二人の候補とともに19日、日本記者クラブでの共同会見に臨みました。都知事選告示を前に有力候補がそろって論戦する唯一の機会となった共同会見。二人の発言からは、都政に臨む立場や政治姿勢など対比がくっきりと浮かび上がりました。

 大争点となっている神宮外苑再開発をめぐって蓮舫氏は、「いったん立ち止まることを争点にしたい」と明言。これに対し、小池氏は「争点にならない。都が事業を担っているわけではない」と言い訳しました。

 再開発自体は民間事業者によるものでも、環境アセスを都知事が認可し、さらに都が創設した「公園まちづくり制度」を活用して高層ビルの建設を可能としたことなど、都政が深く関わっています。蓮舫氏はそれを念頭に「環境アセスや、開発の前提となる公園まちづくり制度を厳格に検証したい」と語りました。

事実誤認に驚き

 また、小池知事は、蓮舫氏とのやり取りのなかで、「原生林である内苑、外苑は人工林」と発言しました。外苑は人工林なので、再開発の対象となり得るという趣旨とみられますが、明治神宮のホームページにも内苑を含めた敷地一帯がかつては「荒れ地のような景観」で「樹木はほとんどが献木」「神宮の杜は人工林」と書かれており、内苑が原生林というのは、明らかな事実誤認です。

 蓮舫氏はその後のSNS投稿で「その認識で規制緩和したのかと言葉を失いました。かつ、人工林なら伐採、再開発してもいいとの発想は私にはない」と指摘。神宮外苑再開発中止を求めるネット署名を立ち上げたロッシェル・カップさんもSNSで「小池都知事はそれほど歴史について、明治神宮について、東京について知識不足と無関心ですか?」と疑問を呈するなど、ネット上でも大きな反響が広がりました。

パーティーを開催

 裏金問題で大きな批判を浴びた自民党との関係も論戦のテーマになりました。

 1期目の選挙では、自民党批判で大きな支持を集めた小池氏ですが、支援を受ける今回は、「政権与党との連携は必要」「保守の方から、小池さん出てとコールをいただいた」と語りました。

 蓮舫氏は「国会議員として、裏金問題に怒りを持って臨んできた」として、国会で成立した政治資金規正法改定案を「中身がない」と批判。「クリーンな政治をやりたい」と決意を語りました。

 小池氏は2022年の政治資金収支報告書によると、約4千万円を政治資金パーティーで集めています。共同会見でパーティー開催について問われ、「透明化し開催を続ける」「いろいろな人の声を聞く良い機会」と語りました。

 蓮舫氏は「どんなに透明化しても、強力な権限を持つ知事が開けば政官業の癒着を疑われる。開催しない」ときっぱりと宣言しました。

PMより家賃補助

 関連事業を含めて都が2年間で48億円を投じる都庁舎への映像のプロジェクションマッピング(PM)について、小池知事は、「PMは日本の技術」と継続を表明。蓮舫候補は、「住民税非課税世帯の子ども3人世帯につき2万円の家賃補助をした場合、2年で同じ48億円になる。どちらに使うかというなら、私は家賃補助に使いたい」と提言しました。

 関東大震災での朝鮮人虐殺犠牲者への追悼文の送付を小池知事が取りやめたことも、共同会見でテーマとなりました。

 小池知事は、「震災で亡くなられた方の大法要をしている」と従来からの主張を繰り返しました。

 蓮舫候補は、「震災で助かった命が人災で失われたことは、痛ましい歴史だ。これに追悼文を出さない姿勢は、歴史修正主義とみられる危険もある」と二つの理由を挙げ、追悼文を出すと明言しました。

東京民報2024年6月30日号より

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