羽田新ルート住民側が敗訴「きわめて不当な判決」〈2024年9月29日号〉

 羽田新ルートの運用による川崎コンビナート上空への離陸ルートや都心を縦断するルートは、危険で騒音も大きいとして、住民が国に新ルートの取り消しを求めた訴訟で、東京地裁(岡田幸人裁判長)は20日、住民の訴えを訴訟の対象にならないと却下しました。住民らは「極めて不当な判決」として控訴する方針です。

 裁判所は5月の口頭弁論で、実質審理に入る前に中間判決を出すとしていたのをやめ、最終判決としました。

 川崎コンビナート上空の飛行については、飛行制限通知が1970年に出され、半世紀にわたって守られてきたのに、国は、新飛行ルートの設定に伴い東京航空局長の通知(19年12月)でコンビナート上空の飛行を解禁にしました。

 弁護団は、コンビナート上空の飛行制限通知によって、生命や財産が侵害されないことを期待する法的地位(市民の権利)が確立されてきたとして、解禁通知の取り消しを求めてきました。判決は、「運用上の配慮を求めた通知に過ぎず、これによって法的地位を取得することはできない」と市民の権利を否定しました。

 判決は、新ルート下周辺の騒音や安全の問題も、航空法によって一定の基準を満たすことが求められていると説明。新ルートが「住民に騒音被害の受忍を義務付けたり、落下物の被害による生命、身体への危険を負わせるものとは、認められない」として訴訟を起こす権利に関する処分性を否定しました。

 原告適格について、判決は原告全員の適格性を否定しました。

敗訴はしても

 判決後の報告集会では、多くの手が上がりました。

 判決がどうあろうと、「新ルートの下で苦しんでいる人たちがいる以上、声をあげ続けなければならないし、運動は粘り強くやっていこうではないか」など、判決への怒りの声とともに前向きな発言が目立ちました。

東京民報2024年9月29日号より

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