マイナ保険証 トラブルはより深刻化 保団連 調査の最終結果を公表〈2024年10月27日号〉

 全国の開業医ら約10万人で構成する日本保険医団体連合会(保団連)は17日、今年5月以降のマイナ保険証使用時のトラブル調査の最終結果について公表する記者会見を行いました。

「自公政府のマイナ保険証の強要は、医療が必要な人を医療から遠ざけかねない」と警鐘を鳴らす保団連役員=2024年10月17日、新宿区

 調査は8月から9月に実施され、39都道府県から1万2735の医療機関が回答しています。70.1%に当たる8929機関で、政府が総点検を終了したと公表した5月以降も紐づけ情報の誤りだけでなく、トラブルが発生していると回答。前回調査(23年10月1日以降の調査)より約10%も増加しており、改善どころか問題がより深刻化していることが明らかになりました。

 河野太郎前デジタル相は9月20日の記者会見で、同調査の中間報告について「利用者の増加に伴うトラブル増加」だと強弁していました。しかし、実数ではなくトラブル発生割合が増加していることから見ても、トラブルは改善どころか、悪化していることが浮き彫りになっています。

 こうしたトラブルは「健康保険の資格が無効」「該当する非保険者番号がない」など、医療行為を受ける入り口で排除に直結しかねないものだけで66.3%にのぼっており、制度の根幹を揺るがす重大な欠陥であることが如実に現れています。 

 さらにマイナ保険証の有効期限切れも20.1%みられ、電子証明書の更新の必要性を知らない、または高齢で役所に行けないなどの問題も起きています。該当の被保険者番号がない18.5%の他、カードリーダーの接続不良・認証エラーは52.9%で前回調査より10ポイントも増加。資格の有無さえ確認ができない事例が多くありました。今月2日には午前中から午後4時までマイナポータルのサーバーに障害が発生したと全国ニュースになったように、機器やサーバーのダウンなどの不具合が度々発生していることもわかりました。

 資格確認ができない場合は健康保険組合などから医療費が支払われない可能性があるため、医療機関では未収の増加につながります。収益を圧迫しかねないことから、いったん10割の医療費を請求せざるを得ないケースが前回調査から増加しており9.6%にのぼっています。こうしたトラブルの⑧割は、現行の健康保険証の確認で対応していることも公表されました。併せて医療機関が機器の購入の負担などを考え、廃院を早める傾向もあり医療機関の減少も起きていると示されました。

 保団連は「高齢や障害などでのデジタル弱者の受診権を侵害している」と強調。東京民報が先日、医療機関を取材していた際にも高齢者がマイナンバーカードのみを医療機関に持参。従来の保険証のようにマイナンバーカードを受付に渡して、暗証番号を言い始めて職員が慌てているケースを目にしています。

 会見では政府に対し、「12月の保険証の廃止はやめて欲しい。マイナ保険証のない人には資格者書を発行するというが、あくまでも『書』であって証明ではない。それこそ偽装が懸念される」と強く訴えています。

東京民報2024年10月27日号より

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