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同性間の法的な結婚が認められていないのは憲法違反であると問うため、19年2月に4都道府県で一斉提起した訴訟弁護団の連絡会
民法や戸籍法が同性婚を認めていないのは憲法違反だとして、国を訴えた「結婚の自由をすべての人に」東京一次訴訟で、東京高裁は10月30日、憲法14条と憲法24条2項に違反するとの判決を出しました。
原告側は8日、最高裁に、さらに踏み込んだ「国会が動く礎になる判決を」求めるとして上告しました。
同様の訴訟は、全国5カ所の裁判所で6件が争われています。
本書は、この訴訟をたたかう弁護団の全国連絡会がまとめたものです。
10の質問にQ&A方式で答える形で、基礎知識がない人にも、この裁判で何が争われているのかを伝えようと解説しています。
「同性カップルは『結婚』できないことで、どんなことで困っていますか?」の項では、結婚について、「『結婚』という選択肢に当たり前にアクセスできると、あまり意識することがない」こととして、「『結婚』とは、実は婚姻届を一枚出すだけで、たくさんの法的効果・事実上の効果がパッケージで得られる制度」と指摘しています。「効果」の中身とは、「配偶者」を対象とする遺族年金や税制控除など様々な法制度から、「配偶者」であることを条件にした民間のサービスまで、無数にあります。
「同性婚の法制化が進んだら日本社会にどんな影響がありますか?」の項では、同性婚をすでに認めている国で、国民の幸福度の向上や、若者などの自殺未遂率の減少、経済面での好影響などが認められることを紹介しています。
「どうして国は同性婚を認めないのですか?」の項では、安倍晋三元首相が会長を務めた神道政治連盟国会議員懇談会などを通じて、性的少数者への差別意識や偏見が、保守系の国会議員のなかで組織的に共有されてきた実態にも踏み込んでいます。
10月の衆院選は、安倍政権から続いた「自民党一強時代」を終わらせ、国民の要求と運動が政治を動かし得る時代を切り開きました。全国の裁判で違憲判決が相次いでいる同性婚の法制化も、早期の解決を立法府に迫る課題です。
(荒金哲・東京民報編集部)
〈東京民報2024年11月17日号から〉









