救済・補償をもとめ カネミ油症映画 国会内で上映会〈2025年2月9日号〉
- 2025/2/11
- ニュース
カネミ油症事件(ことば)を追ったドキュメンタリー映画「母と子の絆~カネミ油症の真実」の国会上映会が1月28日、参院議員会館で行われました。上映会には同作品の稲塚秀孝監督、作品の中で被害の実態を語った当事者、立憲民主党の国会議員らが参加。日本共産党からは弁護士として公害問題でたたかってきた仁比聡平参院議員が駆けつけました。

映画では1968年春頃から福岡、長崎、山口、広島など西日本一帯の各地で、顔をはじめ全身の吹き出物や手足の痛みなどを訴える人が続出し、後にカネミライスオイルを食した人に発生した「カネミ油症事件」として数万人の被害者を出していたことが浮き彫りにされています。
さらに油症は母親から胎児にへその緒を通じてダイオキシン類が移行している他、精子を通じての移行もあり、2代3代に渡り発症し症状に苦しんでいることが映し出されています。また症状があるにもかかわらず未認定とされ、救済されない被害者が少なくないことがあぶりだされています。
映画の上映に合わせて残されている「へその緒」の専門機関による検査を行う「へその緒プロジェクト」の第1弾の結果と、厚労省に対し医学的措置、補償について要望を行った結果も発表されました。油症被害出生児18人のダイオキシン類毒性等量濃度は、健常児12人の平均濃度の8.5倍にも上ったとしています。
しかし、厚労省は「正確性、再現性、当時の正常値がないため、(中略)測定しても活用することは困難」と回答したといいます。プロジェクトでは引き続き高額な検査費用をクラウドファンディング(インターネット寄付)などで集め、検査を行い結果を積み上げて要求を実現するために取り組むとしています。
仁比氏は「一刻も早い救済と補償を求めて取り組む」と述べました。
ことば
カネミ油症事件 カネミ倉庫(福岡県)が製造する食用油(カネミライスオイル)にポリ塩化ビフェニル(PCB)などのダイオキシン類が製造過程で混入したまま販売され、摂取した人や生まれた胎児に障害などが発生した西日本一帯における「世界最大の食品公害」といわれる食中毒事件
東京民報2025年2月9日号より











