【読書 今月の本棚と話題】 データで示す困難の実像 『就職氷河期世代』 近藤絢子 著〈2025年4月20日号〉

 就職氷河期世代とは、90年代半ばから2000年代前半まで、バブル景気が崩壊して就職難だった時代に就職活動をせざるを得なかった世代を指します。その人口は約2千万、日本の人口の6分の1を占めています。

 この時期、就職内定率や求人倍率は大きく下がり、2000年代はじめには過去30年間で最低の水準まで落ち込みます。

中公新書 2024年
880円+税
こんどう・あやこ 1979年生まれ。コロンビア大学博士課程修了。東京大学社会科学研究所教授。専門は労働経済学

 この世代がいまも経済的な困難を抱えていることは、社会的にもよく知られています。ただ、具体的にどんな困難を抱えているのかや、他の世代との違いは、個人的な体験やイメージをもとに語られがちなため、政府統計をもとに実態を明らかにしようというのが、本書のねらいです。

 例えば、「就職氷河期世代は、経済的な困難から子どもを持てず、少子化の原因となっている」というとらえ方。実は、一人の女性が産む子どもの数は、氷河期世代の少し上の世代で大きく減少した一方で、氷河期世代では下げ止まっているといいます。

東京民報最新号はこちらから

カテゴリーから探す

記事を掲載時期から探す

最近の記事

  1.  東京国際福祉専門学校の廃校に伴う解雇争議を経て、同校卒業生らによって作られた「新東京国際福祉専門…
  2.  東京都が採用して公立小中学校に配置しているスクールカウンセラーが2023年度末に雇い止めになった…
  3.  「あなたの声を聞かせてください」―。日本共産党都委員会は6日、池袋駅東口(豊島区)で、道行く人と…
  4.  総選挙の結果、憲法9条改悪など「戦争国家づくり」を進める戦後最悪の危険が生まれています。 …
  5.  著者は一度しかない人生、後悔したくない!と建築士としてのキャリアを捨て30歳近くで「フランスに住…

インスタグラム開設しました!

 

東京民報のインスタグラムを開設しました。
ぜひ、フォローをお願いします!

@tokyominpo

2025年4月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930  
ページ上部へ戻る