昭島市 問題山積の巨大DC計画 3大学合同で現地実習 学生「多様な視点が必要」〈2025年6月1日号〉

 JR昭島駅(昭島市)北側のゴルフ場跡地など約58・5㌶の敷地に、大手物流不動産デベロッパー「日本GLP」(本社・中央区)が大規模な物流施設やデータセンター(DC)などを建設する問題をテーマにした、「三大学合同昭島現地実習」が5月23日、同市内で行われました。

住宅地の真ん中

 計画は2022年に公表。緑豊かな元ゴルフ場敷地内に物流施設3棟(高さ約35~55㍍)、データセンター8棟(約40㍍)、複合施設1棟(約20㍍)を建設し、電力をまかなう変電所を隣接地に設ける予定。住民の不安や反対の声を無視して6月にも着工しようとしています。29年の完成を見込んでいます。

長谷川さん(左端)から説明を聞く学生ら=5月23日、昭島市

 実習には千葉大学、東邦大学、東京農工大学の学生ら約50人が参加。GLP昭島公害紛争調停団共同代表の寺西俊一・一橋大学名誉教授があいさつで、「グリーンインフラを充実させないといけない時代に逆行している。未来に向けた街づくりを考えるきっかけにしてほしい」と呼びかけました。

 同じく共同代表の二ノ宮リムさち・立教大学教授が計画の概要について説明。問題点として①一日約1万1600台もの車両増加が見込まれ、交通渋滞、騒音、振動、大気汚染の発生などの公害と事故の増加②温室効果ガスの大量発生、排熱による気温上昇③3000本以上の樹木伐採による環境破壊―など、住宅地の真ん中に国内最大級のデータセンターを建設する“異常性”を指摘。

 幅広い住民が参加できる運動として取り組む、「公害紛争調停」について解説し、調停中で市民の意見が反映されないまま工事が着工されようとしていると述べました。

 「昭島巨大物流センターを考える会」の長谷川博之共同代表は、環境アセスメント制度と環境法制全体の社会問題をテーマに語り、「アセス審議会に期待したが、極めてわずかな手直しに終わり、事業者の思い通りに計画が進んでいる」と指摘。規制ができるような制度改正や法整備の必要性を強調しました。

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