年末恒例の今年の漢字が「熊」に決まりました▼全国各地で熊の出没と、死亡も含めた深刻な被害が相次いだ年でした。市街地にも現れ、イベントの中止や、学校休校、外出自粛による経済活動への影響など、さまざまな被害をもたらしました。コロナ禍になぞらえたクマ禍という言葉も生まれたほどです▼多くの専門家が指摘するのが、この出没の急増が、一時的な出来事ではない可能性です。以前から、人間の生活圏に熊が侵入してくるケースの増加が指摘されていて、今年はそこに山の木の実などの不作が重なって、一気に被害が急増したと言われています▼人里に入り込み、冬場でもエサを得ることができることを覚えた熊は冬眠しないことも予測され、今後も被害が続く危険もあります。対策は、一朝一夕でできるものではなく、エサとなる生ゴミや廃棄農作物を減らすことや、山と人の生活圏の境界線での警戒を続けて熊の侵入のハードルを高くすることなどが提案されています▼より中長期的には、地方の高齢化で人里に空き家が増えていたり、ハンターが減少している問題、気候変動による山の自然の変化なども原因として挙げられます。2025年の日本が抱えるさまざまな社会問題を考えさせられる、今年の漢字です。
東京民報2025年12月21日号より








