〈一分 2025年12月28日,1月4日合併号〉2026年は午年。農耕や移動などに役立ち、長い歴史を通じて人間に親しまれてきた馬は、ことわざや故事にもよく登場します。…

2026年は午年。農耕や移動などに役立ち、長い歴史を通じて人間に親しまれてきた馬は、ことわざや故事にもよく登場します。その一つが、「鹿をさして馬となす」です▼古代中国の秦(しん)で、始皇帝が死んだ後に権勢をふるった丞相の趙高(ちょうこう)がある日、鹿を宮廷に連れてきて、「珍しい馬」だと言って、幼い二世皇帝に献上しようとしました。皇帝が、これは鹿ではないかと尋ねても、多くの家臣が趙高を恐れて押し黙るなか、何人かが「これは鹿だ」と正直に答えました。趙高はその後、自身の権力を固めるために、鹿だと言った家臣を罠にはめて失脚させていきます▼「馬鹿」という言葉の語源になったとも言われる故事は、権威を盾に間違ったことも押し通すごう慢さを指しています。政府に都合の良い閣議決定を連発し、違憲なものも合憲と言い張る、現代の自民党政権にも通じる、権力の姿です▼馬には、同じく家畜として親しまれてきた牛とともに、「牛も千里、馬も千里」のことわざもあります。長い道のりもそれぞれの歩み方で進めば、いずれはたどり着けることを指す言葉です。各地域、各分野で、政治や社会を変えるさまざまな取り組みを着実に一歩ずつ進めて、「千里を行く」2026年に。

東京民報2025年12月28日,1月4日合併号より

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