【読書 今月の本棚と話題】鳥と歴史の接点をユニークに 『鳥たちが彩る日本史 武将と文人と交わる8種類の鳥』大橋弘一 著〈2026年1月18日号〉

 著者は野鳥観察40年の写真家だが、鳥名の由来を知る必要から古典文学などの歴史を深めてきた人である。本書は、鳥と歴史の知られざる一面を紹介したユニークな書で、楽しませてくれる。

 ホトトギスが彩る歴史上の有名人の話から始まる。ホトトギスが、和歌や俳句に登場するのは、著者の調べでは、「万葉集」(8世紀末頃成立)が最初で、それ以前の「古事記」や「日本書紀」には「意外にも全く登場しない」という。

山と渓谷社 2025年
1650円(本体+税)
おおはし・こういち 図鑑・書籍・雑誌等への写真提供や執筆・監修、新聞連載、テレビ・ラジオ出演などで日本の野鳥の魅力を伝え続ける

 ホトトギスを詠んだ歌は「万葉集」には153首もあり、このうち4割に当たる64首が大伴家持の歌という。家持の歌の神髄は、「花鳥にある」とされ、花と組み合わせてホトトギスを好んで題材にしたことがわかる。

 驚かされるのは、「枕草子」の作者・清少納言だ。ホトトギスを「すべて素晴らしいと言っても言い足りない」と「ベタ誉めだった」。

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