街角やメディア、インターネットで見られる広告の表現などからジェンダー平等について考えようという学習会「日常に溢れるジェンダー表現 その『らしさ』はどこからきたの?」が13日、大田区の区民ホール・アプリコで開かれました。写真や広告のジェンダー表現を研究する小林美香さんが講演しました。
主催した東京南部法律事務所の長尾詩子弁護士は開会のあいさつで、「20~30歳代の若手弁護士や事務所員が、いま、この話を皆さんに届けたいと企画を準備しました」と紹介。同事務所が受ける法律相談にも、女性が経済的な困難から離婚に踏み切れない場合や、男性が「男らしさ」の規範に縛られて失業を家族に打ち明けられないケースなど、ジェンダーの問題が深く関係していることを指摘し、「憲法13条は個人の尊厳を定め、14条は男女の平等を定めている。憲法がいうように、誰もがその人らしく人生を送れる社会をつくりたい」と呼びかけました。

小林さんは、写真や美術の表現の研究から、「能動的に見る」ことが多い美術作品に対し、何気なく「視界に入ってくる」ことが多い広告の表現に関心を持ったと自己紹介しました。『ジェンダー目線の広告観察』、『その〈男らしさ〉はどこからきたの? 広告で読み解く「デキる男」の現在地』などの著書があり、しんぶん赤旗で現在、「『男らしさ』の広告観察」を連載しています。
設計された技法で
広告に見られるジェンダー表現として、ビールの広告を例に挙げました(写真①)。使われているのは「ビールがうまい。この瞬間がたまらない」という同じキャッチコピーですが、男性は居酒屋でスーツ姿でジョッキから飲んでいて、コントラストが強い写真や、ゴシックのフォントが使われています。女性は、休日の光景で私服で缶から飲んでいて、ピンク系のソフトフォーカスの写真や、手書き風のフォントが使われています。

小林さんは「男女のイメージにコントラストが出るように、さまざまな技法で、広告が設計されている。私たちが見ているのは、男性や女性のタレント自身ではなく、そうやって『出力されたイメージ』です。そのイメージが、日常のあらゆる空間にあることで、男女の性別二元論を、人々に教え込んでいる」と強調しました。そのうえで、「広告という社会的につくられたイメージを記録したり、分析して、観察の対象とすることで、どのような背景や意味がそこに含まれているのか気づくことができる。それを問題意識として共有することで、私たちが抱える社会の課題が見えてくる」と語りました。












