司法審査放棄の不当判決 年金引き下げ違憲訴訟〈2022年11月6日号〉

 全日本年金者組合が中心となり、2015年に44都道府県、39の地方裁判所で原告5297人が国を相手に各地で一斉提訴した年金引き下げ違憲訴訟をめぐり、東京高等裁判所(志田原信三裁判長)は10月28日、東京原告団(507人)の請求をいずれも棄却する判決を下しました。

東京原告団 最高裁上告へ

閉廷後、高裁の前で上告への意気込みを示す原告ら=10月28日、千代田区

 この訴訟は、2012年に成立した年金制度の改定法に基づく特例水準(物価スライド特例措置による年金額の据え置き)の解消を口実に、国が2013~15年にかけて行った一律2.5%の年金減額について違憲性を主張。憲法13条(幸福追求権)、25条(生存権)、29条(財産権)を侵害し、社会保障の後退を禁止する経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約(社会権規約)に違反するとして、年金減額処分の取り消しを求めてきました。

 閉廷後、東京原告団と弁護団、全日本年金者組合東京都本部は、即座に抗議声明を発表。判決は年金受給者の切実な訴えに耳を傾けず、国の主張に追随したものと指摘。人権の保障を使命とする裁判所の役割を放棄した不当判決として、最高裁判所に上告する決意を表明しました。

「許しがたい判決」

 報告集会で東京原告団長の金子民夫氏は、「とんでもない判決」と怒りをあらわにし、「最高裁に向け、大きな運動に発展させよう」と呼びかけ。弁護団が判決の内容やポイントを解説しました。

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