〈一分 5月21日号〉映画を架空のことと笑えないような事例が、マイナンバーカードやマイナ保険証をめぐり相次ぎました…

 「外では真面目人間だったのに、刑務所で悪党になった」ーアメリカの映画「ショーシャンクの空に」で、主人公が皮肉とともに語る言葉です▼無実の罪で服役した元銀行マンと囚人の心の交流を描き、名作として知られる同映画。主人公が刑務所で行う「犯罪」が、所長が不正につくった裏金を、架空の人間の銀行口座を設けて管理することです。その架空の人間のために、主人公は銀行で培った知識を活かして、出生証明や車の免許証、アメリカで個人に割り振られる社会保障番号まで用意します▼日本でも、行政機関が発行する証明書や健康保険証は、銀行口座の開設や、民間企業との契約などの本人確認に使われています。映画を架空のことと笑えないような事例が、マイナンバーカードやマイナ保険証をめぐり相次ぎました▼マイナカードでは、コンビニでの住民票の写しなどの交付サービスで、他人の証明書が発行される不具合が複数、確認されています。マイナ保険証でも、他人の情報が紐づけられていたケースが7300件もあったといいます▼悪用されれば個人情報流出で被害も生みかねない事件です。防ぐには個人情報を企業のもうけに利用しようという、マイナンバーの制度そのものの中止こそ、必要です。

東京民報2023年5月21日号より

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