「不屈の青春」を現代に 女性の権利求め24歳で獄死 飯島喜美の映画化で会見〈2025年5月25日号〉

 戦前の日本共産党員、社会運動家で、治安維持法下の弾圧により24歳で獄死した飯島喜美の生涯が、映画化されます。女性労働者の権利のため、反戦平和のため、命をかけてたたかった人生を、現代に引き継ごうと企画されました。14日に監督の桂壮三郎さんや、父親役として出演する芸人の松元ヒロさん、関係者らが集まり、製作発表の記者会見が開かれました。

 桂監督は、2022年にも治安維持法で弾圧された戦前の活動家、伊藤千代子の生涯を描く「わが青春つきるとも」を製作しており、今作はそれに続くものです。

伊藤千代子の映画に続き、「喜美の人生をダイナミックに、しっかりと描きたい」と意気込む桂壮三郎監督

 会見で桂監督は「千代子の映画は、全国約500カ所で上映運動が取り組まれ、のべ10万人に観ていただいた」と振り返り「喜美は、千代子とはまた違う苦難を歩んだ。その人生をダイナミックに、リアリズムを持ちつつ、娯楽としてもしっかりとしたものとして描きたい」と意気込みました。

 喜美は、1911年にちょうちん職人の家に、13人きょうだいの長女として生まれました。

 小学校卒業後すぐに女中奉公に出て、15歳で『女工哀史』で知られる東京モスリン紡績の亀戸工場に勤めます。過酷な労働条件のなかで、労働者はストライキを起こし、16歳の喜美はリーダーの一人となりました。

「父親の役として、喜美たちのたたかいは必ず勝つ。そんな思いを持って演じたい」と話す松元ヒロさん

 脚本の原作者で産業考古学者の玉川寛治さんは、東京モスリンの後継となる紡績会社で技術者として働いた経歴があります。

 会見で、「喜美たちは、紡績労働者が、『良い人生を送れた』と思える社会をつくりたいと頑張っていた。彼女がどれだけ、職場の労働者に愛されていたのか、多くの人に知ってほしい。こういう女性を弾圧した治安維持法を許すことはできない」と語気を強めました。

 喜美は日本共産党に入党し、18歳の時には、モスクワにわたり、労働組合の国際組織の会議で、日本の労働者の代表として、日本の女性の置かれた状況を報告しました。しかし、33年5月に検挙され、激しい拷問を受け、重症の結核になっても治療を受けられず、24歳で獄死します。

 遺品のコンパクトには、「闘争・死」の文字が刻まれています。

資料の現物が公開

 会見の会場には、そのコンパクトをはじめ、工員学校修業証や、父あてのハガキなど、遺品の現物が展示されました。

 喜美の出身地である千葉県では日本共産党創立100周年の記念事業として、24年12月に喜美の顕彰碑が建立されました。その運動を通じて、喜美の親族がこれらの資料を保管していることが分かり、今回、公開されたものです。

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