【読書 今月の本棚と話題】 お米なくして日本の歴史なし 『知れば知るほどおもしろいお米のはなし』柏木智帆 著〈2025年9月21日号〉

 長いことお米は安かった。だからお米について考えることはなかった。ある日、お米が消えた、びっくりし混乱した。これって罰当たりだと思った。大切な主食たるお米について何も考えなかった私たちへの。この本は「白飯」を愛してやまない著者がお米についての過去・現在を語りつつ、未来を展望する本です。

三笠書房 2025年
847円(税込)
かしわぎ・ちほ 1982年神奈川県生まれ。大学卒業後、神奈川新聞社に入社。取材を通じて「お米」に興味を持ち、退職し就農、お米ライターとして活動

 縄文時代晩期に稲作が日本にきて3千年。「一粒万倍」ともいわれるお米の生産量と貯蔵性の高さが食料の安定を産み社会に余剰や余裕が生まれ、それを差配する指導者が生まれた。稲作は食料生産だけでなく人々を統治するシステムとして機能するようになり、貧富や身分差も産んだ。

 「日本史の裏にお米あり」の章ではそれぞれの時代の支配構造と稲作の関係をまとめている。

 701年の大宝律令から明治6年の地租改正までお米が税だった。鎌倉時代から戦国時代の400年間は農地をめぐる戦乱の時代。秀吉の太閤検地で町・反・畝の単位が生まれ、お米の生産量を石こくとした。家康の時代には大規模な治水工事がなされ関東平野の原野は次々に田んぼになった。また飢饉対策として備蓄政策(礼倉・義倉)を推進した。歴代の支配者の米政策は国家をも揺るがす大事であったことがよくわかる。

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