千代田区の石川雅巳区長が、区議会による同氏の刑事告発を受けて、議会「解散」を一方的に宣言していた問題で、石川氏は12日、「解散」の撤回を表明し、「区民と議会に多大なるご心痛をかけたことを、深くおわびします」と述べました。
石川氏が、一般には売り出されない「事業協力者住戸」と呼ばれるマンションを優遇購入した問題を追及する百条委員会で、虚偽の発言をしたとして区議会から偽証罪で刑事告発されたもの。石川氏は刑事告発議決を「不信任とみなす」として、議会「解散」を宣言しました。
全区議25人が「解散」の無効確認を求めて、仮処分を申請。東京地裁は7日、「解散」の効力を停止する決定を出していました。
日本共産党区議団は、区長の「解散」通知に対して、「最大の目的は、百条委員会の調査を妨害し、真相を闇に葬ること」と指摘。「区政の私物化も極まったと言わざるを得ない」と厳しく批判していました。
(東京民報2020年8月23日号より)