「核の怖さ、永く伝えて」 江戸川区 原爆模型の引き継ぎ式〈11月8日号より〉
- 2020/11/3
- 平和
「核兵器の怖さを末永く伝えて」―墨田区の「すみだ平和原爆写真展実行委員会」が所有していた、広島に落とされた原爆「リトルボーイ」の原寸大模型が、江戸川区の被爆者団体「親江会」に引き継がれることになり、1日に江戸川区の滝野公園で引継式が開かれました。
模型は、14歳の時に広島で被爆し、墨田区の被爆者団体・墨田折鶴会の会員だった、福地義直さんが、自宅につくった私設の原爆展会場のために20年ほど前に作成したもの。長さ3・0㍍ 直径0・7㍍のリトルボーイを再現するため、鉄工所に勤める墨田折鶴会の会員が協力。大人2人で持ち運びできるよう、丈夫で軽い真ちゅうで製作しました。長崎に落とされたファットマン(長さ3・25㍍、直径1・52㍍)の原寸大模型もあります。
福地さんの死後、写真展実行委員会が引き継ぎ、平和行進の際などに展示してきました。保管場所がなくなり、1年ほど前から引き取り先を探していたところ、親江会が手をあげたものです。
引継式で、墨田折鶴会の湊武会長は、「いよいよ手渡すのだと、万感の思いです。核兵器の怖さを伝えるため、長く保存、利用してほしい」とあいさつ。親江会の山本宏会長は、「長年、大事にしてきたものを引き継いでいただき、ありがとうございます。小学校の出前授業や戦争展、平和コンサートなどの場で展示し、多くの人に見てほしい」と応じました。
親江会は保管場所を探して、ファットマンの模型を引き取ることも検討しています。
引継式では、斉藤猛江戸川区長のメッセージが代読されました。日本共産党の太田彩花・衆院東京16区予定候補、原純子都議予定候補、江戸川区議らが参加しました。
(東京民報2020年11月8日号より)