痴漢を許さない社会に 共産党都委員会ジェンダー平等委 被害アンケート結果を公表

 日本共産党東京都委員会ジェンダー平等委員会は18日、都庁内で記者会見し、痴漢被害についてのアンケート結果を発表しました。アンケートは昨年8月から約3カ月間、インターネットで実施。1435人が回答し、そのうち女性は83%。自由記述欄には回答者の4人に3人(1076人)が深刻な被害実態を記しています。

記者会見する左から原、米倉、池内、望月、(1人おいて)坂井の各氏ら=2月18日、都庁

 「私たちの社会は痴漢という性犯罪を正面から語り合ってこなかった。痴漢は日常にある性暴力、性犯罪だ。見過ごしてはジェンダー平等を実現できない」。責任者の池内さおり前衆院議員は、アンケート調査の意義について、こう強調しました。共産党都委員会として、こうしたアンケートに取り組むのは初めてです。

7割超が18歳以下

 回答者の96%が被害経験があり、被害時の年齢は18歳以下が71・5%、小学生(12歳)以下が34・5%にのぼっています。被害に遭った地域では、東京65・6%で最悪で、神奈川県20・6%、埼玉県11・4%、千葉県8・6%の順でした(グラフ)。

 被害内容は、「体を触られた」「体を密着させられた」などが一番多く、他にも「(性器などを)見せられた」「盗撮された」など多岐にわたっています。また「たたかれた」「けられた」などの暴力や、刑法上の性犯罪や、その未遂と思われる被害も多数ありました。

「電車の中」最多

 場所は「電車の中」76・5%、「路上」62・7%が多数を占めるものの、「駅構内」「図書館など公共施設」「プール」など広範囲にわたり、「生活範囲全てで被害に何度も何度も何度もあった」との声も寄せられました。

 被害時の対応では「何もできなかった」54・8%が最多で、「怖くて反応できなかった」49・8%、「怖くて逃げた」37・7%、「時間がなくて(通報など)対応できなかった」17・8%の順に多く、「加害者を捕まえた」人は、わずか3・8%にとどまっていました。

後遺症に苦しむ

 被害後の後遺症も深刻で、「電車に乗るとパニックになる」「男性が隣に座ると怖くて動けない」「うつになって働けなくなった」「頻繁なフラッシュバックで受験勉強に支障」などの精神的後遺症に苦しむ実態が浮き彫りになりました。それらが原因で不登校や中退、転職や転居を余儀なくされたとの声も少なくありませんでした。

 中には被害にあった自分を責め、「死にたい」という人が13人もいました。

 被害をだれかに話せたかの問いに、「話せた」と回答した人が62・8%いた一方、「話そうと思わなかった」27・7%、「話したかったができなかった」21・5%という人も多くいました。また、被害を相談した相手に「忘れろ」「よくあることだから」「その程度で騒ぐな」などと軽視されたり、「隙があるから」「そんな格好をしているから」などと、信頼していた人からも逆に被害者が責められる「セカンドレイプ」ともとれるケースも多数ありました。

被害者を責めない

 どんな支援が必要かとの問には「話を聞いてくれる場所、人」「寄り添いながらいっしょに考えてくれる支援」などが多く、「被害者側をせめる社会をなくす」「セカンドレイプをなくす」「痴漢を許さない社会にする」ことを強く求める回答が多数ありました。

 会見にはメンバーである原じゅん子都議予定候補(江戸川区)、坂井和歌子衆院比例予定候補、望月康子事務局長も出席。アンケート結果は、ウェブ上に公開しています。

池内さおり氏 「背景にジェンダー差別」

 痴漢行為が被害女性にどれだけ深刻な精神的・肉体的な苦痛や人生への打撃を与えているか、これを理解することが痴漢対策の上で極めて重要だ。性被害が後を絶たない背景にあるジェンダー差別の構造的なゆがみを世論の力でただし、ジェンダー平等の社会にしていきたい。誰にとっても安全な東京にするために全力を尽くす。

米倉春奈都議 「東京を安心の公共空間に」

 東京都として全庁的な取り組みが求められている。同時に低年齢の被害者は被害の認識すらできず、後になって気がつくケースも多い。被害を訴えることができる性教育も必要だ。東京を誰もが安心して出かけられる公共空間にしていきたい。今回のアンケート結果を広く知らせ、深刻な実態を土台に都議会でも議論していきたい。

【東京民報2021年2月28日号から】

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