「道路一本で補償が有無」 東京外環 相次ぐ事故で現地調査〈9月12日号より〉

 東京外環道の大深度地下のトンネル工事によって調布市東つつじヶ丘で陥没・空洞発覚以後も住宅などへの被害が相次いでいる問題で2日、日本共産党の国会議員らが現地を調査しました。笠井あきら、宮本徹両衆院議員、山添拓参院議員とともに都議団、調布市議団からも参加し、住民の訴えに丁寧に応じました。

被害を受けた地域の周辺住民と懇談する笠井氏ら=2日、調布市

 現地では住宅の水道メーターの蓋が開かなくなったり、住宅敷地と道路の継ぎ目に段差が生じるなどの他、ブロック塀や住宅外壁の亀裂などが散見され、東つつじヶ丘では一部、NEXCO(高速道路会社)ら事業者による補修も済んでいました。一方、トンネル直上ではない若葉町地内でも工事時は振動がひどく、住民が住宅被害を訴えても事業者は対応しないままです。また、この間実施された事業者主催の住民説明会は住所で区別され、同町の住民は入場が規制されてきました。

 現地調査後の意見交換の場で若葉町の住民は「道1本隔てただけで救済が一切ないのはおかしい」と怒りをあらわにしました。また、トンネル直上の住民から「立ち退きに応じるか悩んでいる。地盤改良工事後に戻ってこられるのか。道路が開通した後に何かないか。どうしてよいかわからない」と不安を吐き出しました。

 笠井衆院議員は「道路1本で補償の有無が決まるのは実態に合っていない。きちんと対応するべき。同じ大深度工法で工事が進むリニア新幹線にも影響を及ぼす」として、引き続き住民の安全安心のために力を尽くすと決意を表明しました。

(東京民報2021年9月12日号より)

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