〈一分12月26日号〉「ふざけるなと言いたいです。こんな形で終わってしまったことが悔しくて仕方ありません」―財務省近畿財務局の…

「ふざけるなと言いたいです。こんな形で終わってしまったことが悔しくて仕方ありません」―財務省近畿財務局の元職員で、森友学園問題をめぐって公文書改ざんを迫られた末に自死した、赤木俊夫さんの妻、雅子さんが17日に財務省に提出した自筆の抗議文の言葉です▼赤木さんがなぜ、自死に追い込まれたのか、原因と経緯を明らかにしたいと雅子さんが起こした裁判は、国が15日に原告の請求を認める「認諾」の手続きを行いました。真相の究明に必要な過程を経ないまま、突然の裁判終了です▼森友問題で問われたのは、当時の安倍晋三首相と妻に配慮する形で、国有地払い下げの手続きが不当に歪められたのでは、という疑惑です。安倍政権の政治の私物化の象徴ともいえる事件を、岸田政権が強引に幕引きすることは許されません▼国会で、認諾について問われた岸田首相は、「森友問題については今後とも真摯に説明し尽くしていく」としました。その一方で、雅子さんとの面会などを求められても拒否しています▼雅子さんの抗議文は、「認諾によって夫はまた国に殺されてしまったと思います」と記しています。財務省関係者の招致など、裁判で示されなかった真相を究明する責任が、国会に課せられています。

(東京民報2021年12月26日号より)

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