【アーカイブ】横田オスプレイ 館山に緊急着陸 半年で6機中半数、異常事態〈2021年12月19日号より〉

横田基地所属の米軍特殊作戦機CV22オスプレイが1日、千葉県館山市の海上自衛隊館山航空基地に予防着陸(緊急着陸)したことが分かりました。CV22オスプレイが飛行中のトラブルで緊急に着陸するのは、この半年間で3回にのぼります。

防衛省北関東防衛局が2日、横田基地周辺自治体に情報提供して明らかになりました。それによると、緊急着陸したのは1日午後9時ごろ。負傷者や損害はなかったとしています。

日本共産党の宮本徹衆院議員事務所は3日、防衛省への緊急の電話聞き取りを行いました。着陸した原因や、トラブルの詳細について説明を求めたものの、防衛省は、「米軍に確認中」とするのみで答えませんでした。

横田基地周辺を飛ぶオスプレイ

横田基地周辺を飛ぶオスプレイ(羽村平
和委員会提供)

北関東防衛局は13日、10日付の横田基地からの情報として、同機が今も館山基地に駐機したままで、「安全な運行運用が再開できるよう入念に評価」していると明らかにしました。

不具合から10日を経ていまだに飛び立てていないことから、重大なトラブルも予想されます。

東京都と横田基地周辺の6自治体でつくる連絡協議会は3日、在日米軍横田基地と防衛省北関東防衛局あてに要請を行いました。「飛行中の機体のトラブルは、人命にかかわる重大な事故につながりかねず、多くの住民に不安を与える」と指摘。トラブルの原因究明と再発防止の徹底、安全が確認されるまでの間のオスプレイの飛行中止を求めました。

異なる機体番号

横田基地所属のオスプレイによる緊急の着陸は6月に山形空港、9月に仙台空港でも起きており、この半年間で3回目になります(表)。

日本で起きた2021 年の米軍オスプレイの主な事故

トラブルを起こしたオスプレイの機体番号は山形が「13―0075」、仙台が「13―0067」とされています。今回の館山は「09―0046」とみられ、7月に6機目の横田基地所属オスプレイとして配備されたばかりの機体です。

機体番号はいずれも異なり、1機のオスプレイがトラブルを繰り返しているのではなく、横田基地に所属する6機のうち半数の機体が、相次いで不具合を起こしたことになります。東京平和委員会の岸本正人事務局長は、「住民の安全を脅かす緊急着陸を繰り返しているのは、とんでもない。整備体制の不備など、安全の信ぴょう性が問われる事態だ」と批判します。

オスプレイ反対集会

「横田基地にオスプレイはいらない東京大集会」=2018年10月27日、福生市

(東京民報2021年12月19日付から)

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