都心を低空飛行する羽田新ルートをめぐって、渋谷区内のテニスコートに13日、上空を飛ぶ飛行機から氷塊が落下した疑いが指摘されています。
東京新聞が17日付で報じたもの。また、ツイッター(短文投稿サイト)でも、目撃者から入手したという小石大の氷塊の写真が流布されています。
渋谷区議会で、羽田飛行ルート問題などを審議する交通・公有地問題特別委員会でも17日、この問題が話題になり、今後、国土交通省から報告や説明を受けることが話し合われたといいます。
新ルートをめぐっては、氷塊などの落下物や騒音を心配する住民の反対の声が広がっていました。渋谷区議会では、同ルートの運用停止を求める意見書も可決しています。
国交省は、東京民報社の問い合わせに「落下地点は、飛行経路から350㍍ほど離れている。また、該当する時間に飛行していた飛行機について、航空会社に氷の付着の痕跡や、機体の不備がないか確認を求めたが、見つかっていない。飛行機由来の氷塊である可能性は低いのではないか」と回答しました。
他方、羽田飛行ルートに反対する都民からは、「道路と違い、飛行機は経路から大きくずれて飛ぶことも多く、経路から多少ずれていても、落下物の可能性はある」との指摘が出ています。
日本共産党都議団は18日、都知事あての緊急の申し入れを行い、「氷塊落下の事実が確認されれば、極めて重大」だとして、「詳細が明らかになるまで、ルート使用の中止を国に求めること」などを要望しました。
〈東京民報2022年3月27日号より〉