無抵抗な市民殺すな
ロシア軍によるウクライナ侵攻が激しさを増すなか、「ロシアは侵略をやめろ、ウクライナから撤退を!」と訴える集会が8日、日比谷野外音楽堂(千代田区)で行われました。戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会の呼びかけにより、1800人が参加(主催者発表)。集会後、銀座(中央区)を通り丸の内(千代田区)までデモ行進し
ました。

集会では、憲法共同センターの小田川義和共同代表が主催者挨拶。「(ロシア軍が)病院や学校、教会といった民間施設を攻撃し、無抵抗な市民を虐殺することは戦争犯罪」と指摘。国内で改憲姿勢があらわになり、敵基地攻撃能力の保有論や防衛費の GDP(国内総生産)比2%増額、核共有論の浮上に対し、「市民の不安に乗じた政府のあおりは危険。今こそ憲法に基づく冷静な議論を」と力を込めました。
核問題に取り組む若者団体「KNOW NUKES TOKYO」の中村涼香共同代表は、「国家の責任は犠牲となる命が出ないように、核兵器の使用・保有しなくてよい方法を模索し、実行していくこと」と発言。改憲問題対策法律家6団体連絡会の大住広太弁護士は、憲法審査会で緊急事態条項が議論されていることについて「憲法を守らない政権に議論する資格はない」と述べました。
野党から、日本共産党、立憲民主党、社民党の代表議員が登壇し、参院会派「沖縄の風」は連帯メッセージで参加。共産党の小池晃参院議員は、「子どもたちが、女性たちが、高齢者が、無辜の市民が次々に殺されている。絶対に許すことはできない」と強く批判。核兵器の使用による惨禍をためらわないプーチン大統領のような政治家が出てきた以上、「もはや核抑止論は無力。核兵器禁止条約こそ必要」と訴えました。

「NO WAR」と書いた手染めの横断幕を掲げた板橋区在住の女性(70代)は、「ロシア大使館前でデモを行い、ここに来た。戦争を止めてほしい、ただそれだけ」と語り、会社帰りに参加した49歳の男性は「戦争が長期化しつつある。気が重くて参加した」と話しました。
〈2022年4月17日号〉