【健康コラム】戦場では誰もが死傷者に みんなを不幸にしてはならない〈5月28日号より〉

 

 

 岸田首相が日本を軍事大国にする(TIME電子版 2023.5.22/29)。そう見えるよねえ。先制攻撃兵器爆買い弾薬庫つくって報復ありと国土戦場化想定で基地地下化を進めるのだから。

 周辺の住民はどうなる? そんなの関係ねえ、か。

 黒柳徹子ユニセフ親善大使が報告しています。(トットちゃんとトットちゃんたち 講談社 2015.5.28)

 空爆1999.3.24-6.10後1カ月半のコソボから。“どこもがれきの山、破壊され廃墟の街でした。ビルも校舎もメチャクチャ”

 死亡2,000人以上です。

    ◇

 イラク・アフガン戦争2001-11の米軍兵士の死亡4,596人うち医療施設到着前死亡87%。(Trauma Acute Care Surg 2012.12)

 米陸軍特殊作戦75レンジャー連隊死傷者の検討です。(Arch Surg 2011.12)

 戦闘外傷者419人うち死亡32人。銃創と爆発で。

 銃創は胸44%、頭蓋31%、胸・頸13%、四肢6%。爆発は全員が頭と四肢に、90%が胴体も重傷。

 戦場の死傷者対応で生存率向上(生存92%)、そうあっても生存者のうち1肢切断8人、2肢切断2人。

 報告者はいう。“戦場では誰もが死傷者になる”

    ◇

 米陸軍兵士の追跡調査です。“自殺率は2004-2008年に80%以上増加。イラク・アフガン大規模派遣と関連”(Inj Prev 2012.12)

 “夫の派遣が長くなると妻のうつ病性障害など増加”(NEJM 2010.1.14)

 “親の派遣で子どもの急性ストレス反応/適応障害など増加”(Arch Pediatr Adolesc Med 2011.11)

 “派遣後退役した軍人の心的外傷後ストレス障害が過去最多に。高用量の鎮痛薬オピオイド服用、鎮静催眠薬、酒など過剰摂取があった”(JAMA 2012.3.7)

 戦場へ、となればこの国の自衛隊員も家族も同じ。

 岸田首相の軍事大国戦争願望でみんなを不幸にしてはならない。

(上野敏行)

(東京民報2023年5月28日号より)

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