業務評価を不当に低く IBM 再雇用差別裁判で弁論〈2023年7月23日号〉

報告集会にて弁論を解説する弁護団=13日、千代田区

 日本金属製造情報通信労働組合(JMITU)日本アイビーエム支部の組合員2人がたたかう定年後再雇用賃金差別の口頭弁論が13日、東京地裁で開かれ、終了後に報告集会が行われました。

 訴訟で原告は、日本IBMと完全子会社のキンドリルジャパンの定年後再雇用である「シニア契約社員制度」は①最低賃金レベルの収入であり4人家族で生活保護水準ギリギリである②パート有期雇用労働法に基づく説明と交渉に応じない③低労働条件のために50代で社員が辞めていくことによる間接的なリストラとして機能している-と主張。問題の解決に向けて訴訟と併せて東京都労働委員会に申し立てています。

 これまでの口頭弁論で、IBM側は「原告は現役社員らと比較して、ITインフラ(機器とコンピューターシステム、人材など)を提供する上で(受注額が)少額の契約に従事していることや、ユーザーとの直接折衝がなく指示通りに仕事しているだけなので職務の水準が低い賃金だ」などと主張してきました。

 しかし、原告はユーザーとのやり取りはしないように指示されているものの、受注額に合わせて営業や他の部門と調整や連携をはかりつつハード、ソフト、人件費などを取りまとめて算定しているのが実態であり、職務水準の評価が恣意しい的に低く抑えられていると主張しています。

 また、IBM側は「これまでシニア契約社員の契約を数百人と結んでいるが訴えてきたのは2人だけ」などと主張しています。

 同支部では他にパワハラ降格裁判、AI不当労働行為(都労委)などにも取り組み、署名も集めています。

東京民報2023年7月23日号より

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