羽田新ルート「固定化回避」を巡り議論 国会議連が再度聞き取り〈2024年4月21日号〉
- 2024/4/19
- 羽田新ルート
超党派議員の国会議員でつくる「羽田低空飛行見直しのための議員連盟」は11日、国土交通省から先月に続き再度、聞き取りを行いました。関係議員や住民など約50人が参加しました。
前回(3月18日)では、羽田新ルートの「固定化回避の技術的検討会」が、1年7カ月も開かれていない理由や次回会議の見通しなどの説明が求められたのに国側はほとんど答えず、強い批判が出ていました。
今回は、連盟会長の海江田万里衆院議員(立憲)や、事務局長の松原仁衆院議員(無所属)が、前回の不本意な経過に触れ、改めて国側に誠意ある説明を求めました。
国側は冒頭で、「満足できる回答が出来ず申し訳ない」とのべ、検討会の状況について説明しました。それによると、羽田空港のAとC2本の着陸ルートに同時に飛行機が進入する際の経路逸脱など様々なケースを検討。そのリスク評価を行い、安全を確保できるよう検討しているとしました。しかし、元パイロットの「着陸ルートの直線コースの距離をどの程度で検討しているのか」といった質問や、「次回検討会の見通し」についても回答しませんでした。
連盟副会長の笠井亮衆院議員(共産)は、宮本徹衆院議員の質問主意書の答弁書で明らかになった航空機の1キロ以上の欠落部品が直近4年間で1798件もあることを紹介し「住民にとって不安は頂点に達している。どう考えているのか」などと質し、検討会を長期に開いてない点を批判しました。
国側は、運航開始から「4年たったが、落下物はなく、これからも安全運航をしていきたい」と述べました。山添拓参院議員(共産)は「落下物はないというが、新ルートでは確認されてないだけで、欠落部品はどこかに落ちている」と認識をただし、国側も指摘を認めました。山添氏は続いて、羽田で「遅延するケースが続いている」と指摘したのに対し、国側は原因や対策を調査中としました。
質問と回答がかみ合わなかった問題については、松原氏が事務局に文書で回答を求めました。
今回は、聞き取りに先立って連盟議員と住民側との短時間の交流会議が開かれました。コンビナート上空の飛行問題などの発言がありました。
東京民報2024年4月21日号より