
上川陽子外務大臣が18日、静岡県知事選の応援で「うまずして、何が女性か」と発言したことに抗議します。
翌19日、大臣は発言撤回し「女性のパワーで知事を誕生させようという意味だった」と言い訳しましたが、だったら、そのまま、そう言えばよかったわけで、わざわざ「うまずして、なにが女性か」と言ったのは、つまり、大臣自身が、女性なら子どもを産んで当然で、子どもを産まないなんてあり得ないと思っているということじゃないですか。
この社会には、子どもを産みたくても産めない女性も、産まない女性もいます。そういう人々の思いや苦しみに寄り添うべき立場の女性の大臣が「うまずして、何が女性か」と公の場で発言すること自体、自民党政治はつくづく“終わっている”と感じます。
ところで、上川大臣が暴言を吐いたのと同じ18日、私は東京の日本共産党後援会による前進座の歌舞伎公演観劇会に参加しました。
今回の一幕目、「雪祭五人三番叟」は、演者も、義太夫も、囃子方も、舞台に上がる出演者すべてが女性という世界初の挑戦でした。女性たちが男装し、男踊りを力強く躍動感を持って踊り切る姿、最後の雪降る演出の美しさとあいまって心から感動。終演後、演じた女優さんたちと、まだまだ男性社会の歌舞伎界や政界を変えるためがんばろうとアフタートークも行いました。
ジェンダー平等へ。社会も人々も、じわじわと、でも確実に変化しています。この変化によりそう新しい政治が必要です。(参院議員・東京選挙区選出)
東京民報2024年5月26日号より