統一地方選 新人当選者の横顔①

保育が私の原点「市民に寄り添う市政に」

東久留米市議会

かもしだ芳美さん(35)

かもしだ芳美市議=東久留米駅前で

 統一地方選後半戦で日本共産党は20区20市2町1村に210人の候補者を立て、177人が当選。このうち新人は32人です。初挑戦でみごと激戦を勝ち抜いた新人議員を紹介します。

 1月に第3子を出産して選挙に臨みました。出産前後に、勇退する篠原重信さんや支援者らが行った「ただいま本人産休中です」とのポスターを掲げた宣伝は、注目を集めました。「保育士資格取得のための勉強は中途だし、子どもも生まれる。人見知りもする自分に議員なんてできるだろうかと、本当に悩みました。それでも一歩を踏み出したのは社会が変わってほしいと願うだけでは何も変わらないと思ったからです」

 結果は5人はみ出しの激戦で、2133票を獲得。第2位で当選し、篠原さんからバトンを受け継ぎました。「共産党支部の人たちが本当によく支えてくれて、地道に支持を広げてくれました。事務所に座って電話をかけてくれたり、やさしい声を私にかけてくれました」。選挙戦を振り返った途端、涙声になりました。

まさか自分が…

 「まさか自分が共産党の議員になるなんて」と目を丸くする、かもしださん。実際、共産党に入るまでは自分の夢に向かって働きながら学ぶ毎日で、くたくたになってしまい、政治に関心を持つ余裕はなく、選挙には行ったり行かなかったり。自民党に投票したこともあったといいます。

 そんなかもしださんが、共産党と出会ったのは4年前、自分の娘や息子を預けていた市立保育園の民営化反対運動に取り組む中でのことでした。「保護者や先生、子どもたちに背を向ける市の姿勢に怒りを覚えました。その理由を知りたくて、市議会を傍聴したんです」

 そこにいたのが、当時市議だった原のり子・現都議。「共産党は保護者の声をしっかり届けてくれる。やっぱりこの人は、みんなの味方になってくれる議員さんなんだ」と実感した、かもしださん。入党のすすめに1度は断りましたが、「何か私にできることがあれば」という思いで、入党を決意しました。それから3年後、今度は市議候補の要請を、悩み抜いて受けたのです。

 選挙戦では保育問題の他にも、多摩地域で4市しかない未実施の中学校給食の実現や、学校体育館へのエアコン設置、特別養護老人ホームの増設などを訴えてきました。「ママ友から『保育をよくしてね』とたくさんの期待が寄せられます。保育は私の原点です。これまで公立保育園の民営化問題などで感じてきた、『これ以上、市民に寄り添わない市政を続けさせてはいけない』という強い思いを胸に、市内の山積している問題に全力で取り組んでいきたい」。目を輝かせました。

(東京民報2019年5月12日号掲載)

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