「やったー」「おめでとう」。午後8時半、渋谷区代々木の事務所に再選を決めた吉良氏が姿を見せると、待ち受けていた「キラ☆キラサポーターズ」(吉良氏を応援する勝手連)のメンバーら支援者が大きな歓声と拍手で迎えました。
大勢の若者が吉良氏を囲み、パンパンとクラッカーがにぎやかになる中、万歳を繰り返し、笑顔いっぱいの喜びがはじけました。割ったくす玉から、「祝当選 くらしに希望を!」のミニ垂れ幕が飛び出しました。花束を渡した女性と抱き合い、涙を流し合う場面もありました。
大勢の報道陣の前で記者会見に臨んだ吉良氏は、「6年間、ブラック企業問題や就活セクハラなど様々な声を届ける活動を続けてきたことが評価されたと思う」と選挙戦を振り返り、「声を届けてほしいという願いが、大きな勝利につながった」と強調。その上で「これからも十人十色の人生を大切にされる社会を目指して、一歩一歩みなさんと手をつないで歩んでいきたい」と決意を語りました。
希望の象徴としてポスターにも使われたガーベラの花束を渡したサポーターズメンバーの並川聡子さん(37)=会社員=は「ブラック企業に勤めていた経験もあるので、吉良さんには労働法制をよくして、8時間働けば普通に暮らせる当たり前の社会にしてほしい。これからも応援します」と期待を込めました。
日本共産党は首都圏の選挙区では、東京で吉良氏が再選した他、埼玉(改選数4)で伊藤岳がく氏(59)=新=が初当選し、21年ぶりに議席を獲得。2人区の京都で倉林明子氏が激戦を勝ち抜き再選を果たし、計3議席を獲得。比例区では、小池氏をはじめ4議席を獲得しましたが。改選から1議席の後退となりました。同党の議席は非改選を含め13議席。
共産党が次の総選挙への出発点とした2017年総選挙での比例票440万(得票率7・90%)と比較すると、今回の比例票は448万(8・95%)、東京でも約61万票、10・37%から今回の約65万、得票率11・3%へとそれぞれ前進し、総選挙躍進への足がかりとなるものです。
統一候補は2から10人に 一本化が大きな成果
また、3年前の前回に続き32ある1人区全てで擁立した野党統一候補は、前回11議席と並ぶ10選挙区で勝利。改選2議席から野党統一候補が5倍に増えました。
一方、自民党は57議席で改選時より10議席後退。憲法改正に前向きな公明、維新を合わせた「改憲勢力」が3分の2を割り込みました。小池晃書記局長は「野党一本化の大きな成果だ」と指摘しました。
東京選挙区の投票結果
得票 | 候補 | 所属 | |
当 | 1,143,458 | 丸川珠代 | 自民 |
当 | 815,445 | 山口なつお | 公明 |
当 | 706,532 | 吉良よし子 | 共産 |
当 | 688,234 | 塩村あやか | 立民 |
当 | 526,575 | 音喜多駿 | 維新 |
当 | 525,302 | 武見敬三 | 自民 |
496,347 | 山岸一生 | 立民 | |
214,438 | 野原よしまさ | れいわ | |
186,667 | 水野もとこ | 国民 | |
86,355 | 朝倉れい子 | 社民 |
東京の比例選挙の投票結果
今回 と前回(16年) | ||||
政党 | 得票数 | 得票率(%) | 得票数 | 得票率(%) |
自民党 | 1,878,316 | 32.59 | 2,134,931 | 34.37 |
立憲民主党 | 1,020,185 | 17.70 | ─ | ─ |
公明党 | 665,106 | 11.54 | 710,528 | 11.44 |
共産党 | 651,338 | 11.30 | 882,538 | 14.21 |
維新 | 479,908 | 8.33 | 455,849 | 7.34 |
れいわ | 458,151 | 7.95 | ─ | ─ |
国民民主党 | 235,666 | 4.09 | ─ | ─ |
社民党 | 103,756 | 1.80 | 175,458 | 2.82 |
(東京民報2019年7月28日号に掲載)