〈一分7月26日号〉政府が22日から前倒し実施しようとしている消費喚起策「GoTo」キャンペーンが、混乱を重ねています…
- 2020/7/22
- コラム・オピニオン
政府が22日から前倒し実施しようとしている消費喚起策「GoTo」キャンペーンが、混乱を重ねています▼直前になって、政府が、キャンペーンの対象から東京を除外。旅行プランには東京発着のものが多いため、ホテルや旅行会社にはキャンセルが相次いでいます▼安倍政権はもともと、GoToキャンペーンについて、新型コロナの感染拡大が収束した後に行うことを、閣議決定していました。現在の状況は東京で200人を大きく超える新規感染者が相次ぐだけでなく、首都圏各地や、大阪でも第一波の感染拡大の最大数と同等か、それを超える新規感染が続いています。感染の急拡大は明らかなのに、政府がGoToキャンペーンの前倒し実施を強行した事が、混乱の大元を作っています▼連日、多くの感染者が出ている新宿区では、PCR検査の陽性率が、飲食業で31%にのぼり、無職やフリーターの人で23%を超えるなど、市中感染が心配される状況です。全国知事会も、GoToキャンペーンについて、感染状況に応じて、範囲を機動的に見直すことなどを要望しています。いま求められるのは、感染拡大の全体状況を正確に把握するための、PCR検査の科学的な戦略にもとづく拡大と、観光業への直接的な支援です。
(東京民報2020年7月26日号より)