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- キラキラ国会のおと 吉良よし子 想定しておりません 〈3月27日号〉

「その事はちょっと、想定しておりません」―3月8日、参議院文教科学委員会で、「学校のクラスに1人でも感染者が出た場合、クラス全員検査をすべきじゃないか?」と質問した時の文科大臣の答弁です。
いやいや、「想定していない」はずはありません。だって、文科省の出している学校で感染者が出た場合の「対応ガイドライン」には「判明した感染者が1人でも、感染状況によっては、原則として当該感染者が属する学級等の全ての者を検査対象の候補とすることが考えられる」とハッキリと書いているんです。これを「周知徹底」できるかどうかが問題なのに、そもそも「想定していない」なんて答弁、私も想定していません。文科大臣は、文科省の出しているガイドラインすら知らないで答弁に立っていたのでしょうか。結局、大臣は答弁不能になり、速記が止まってしまいました。

ちなみに、この検査の問題は、保護者から寄せられた実態に基づく質問です。ツイッターで集めた「子どもの感染対策アンケート」によせられた1357人の保護者の回答のうち、学校で感染者が出た時「クラス全員検査された」と回答したのはたった4%だけ。しかもほとんどが感染状況のお知らせもなく「濃厚接触者なし」で終わり…というのです。
これでは感染は止められない。「1人出たら全員検査」の徹底と、学校の感染状況の情報共有は必須です。
文科大臣には、この声にしっかり向き合ってもらいたいと思います。
(参院議員・東京選挙区選出)
(東京民報2022年3月27日号より)