【書評】ロスジェネのサバイバル 『私がつかんだコモンと民主主義――日本人女性移民、ヨーロッパのNGOで働く』 岸本聡子 著

 2022年6月、わずか187票差で杉並区長に当選した女性のニュースにびっくりしました。はたしてどんな人?まもなくそのご本人の著作が登場、早速読んでみました。本の扉には、「ロスジェネ世代として日本に生まれ、オランダ人との国際結婚に葛藤しながらヨーロッパ移民として、学歴もお金もないところから、働いて子育てをして、自分のことは自分で決める、を貫いて生きた記録」とあります。

晶文社 2022年
1760円(税込み)
きしもと・さとこ 1974年、東京都生まれ。公共政策研究者。アムステルダムを本拠地とする、NGOに2003年より所属。今年6月、杉並区長選挙に立候補し当選。

 ヨーロッパのNGOで働く、などと聞くと立派なキャリアのエリートかと思いきやそうではない。5人の姉弟のうち大学を出たのは著者のみ。時は就職氷河期、大学の仲間も就職に苦戦。さらに日本版新自由主義の嵐。ちょうどその時、国連気候変動枠組条約締約国会議が京都で開かれ、温暖化防止キャンペーンにボランティアとして参加、著者の環境活動家としての始まりでした。 

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