【健康コラム】政治判断で病状伝播力を下げる 教室に空気清浄機設置で感染防ぐ〈3月26日号より〉
- 2023/3/23
- コラム・オピニオン
世界の研究者がそのウイルスの高病原性に恐怖した―香港インフルエンザウイルス事件(1997.4)です。
3歳男児が感染・死亡、続き17人感染、5人死亡。
分離されたウイルスが家禽のものに近縁と判明、新型ウイルス出現か。
幸いだったのは人から人へ伝播する力を持たなかったことでした。持ったら世界中に広がり多数の命を奪い社会経済は混乱でした。
当時、インタビューの研究者は警戒を、と。”新型出現は時間の問題だ”
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22年後、新型コロナウイルス出現2019.12.20です。人から人へ伝播力は強く湖北省封鎖時2020.1.23には世界に拡散でした。
この国の政権の備えはなく思い付きの迷走です。
発熱は4日間我慢、在宅死急増でも、“対応が遅れたと思わない”(衆院本会議 2021.1.20)だもんね。
死者73,199人(厚労省 2023.3.12)。実際は公表の6倍の推計あり、です。(Lancet 2922.3.10)
悲劇にも反省なし。
5月にはウイルスは変わらないのに政治判断で病状伝播力を引き下げ(2類から5類)、医療費は公費から自己負担にするという。
重症化防ぐ薬モルヌピラビルは5日投与94,312円(3割で約3万円)だよ。
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コロナの伝播経路は主に空気感染エアロゾル吸ってです。(BMJ 2022.6.29)
というので、真冬、小学校教室は窓を開けたまま、ふるえながら授業でした。感染予防の換気でした。
窓開けも大事、だけど別の予防策もありました。(東大など 2021.10.12)
教室後方の中央部に空気清浄機を設置すること。
“空気清浄機(HEPAフィルター搭載)は室内空間のウイルス粒子を除去する”(mSphere 2022.8.31)
疫病は終わっていない。
政権の関心は兵器爆買い基地強化だけどさ、まずはこっち、教室に空気清浄機設置でしょ。
(上野敏行)
(東京民報2023年3月26日号より)