千代田区の子どもたちによる「平和使節団」に同行していた自民党区議が、参加中に「核保有を真剣に議論すべき」などと自身のツイッター(短文投稿サイト)に投稿していたとして、日本共産党、立憲民主党、無所属の区議が連名で2日、区議会議長あてに申し入れを行いました。
平和使節団は7月24日から4日間の日程で行われました。議会代表で沖縄・鹿児島に同行した自民党の白川司議員が参加中に「広島と長崎の悲劇は二度と繰り返さない。だったら、核保有を真剣に議論すべき」などと投稿したもの。区民から共産党事務所に寄せられた抗議電話で明らかになり、同党の牛尾こうじろう区議が区議会事務局に報告して、その後、投稿は削除されています。
千代田区平和使節団は、1995年に千代田区議会が議決を経て発表した「国際平和都市千代田区宣言」の主旨に基づき、毎年、区内の学校に通う子どもたちを中心に結成して広島、長崎、沖縄・鹿児島の3カ所に派遣しています。議会代表として同行する区議は事前研修会、結団式、報告会への出席も求められます。
区議は連名の申し入れで、①白川議員に公務期間中の発信に関する説明責任を果たさせること②今後、平和使節団に派遣するにあたって、この教訓をどのように生かすか、議会としての共通認識をもって区民に説明すること-の2点を求めました。秋谷こうき議長は「しっかりと受け止めます」と回答しました。
一方、白川議員は「圧力とは断固たたかう」などの投稿や、日本共産党を攻撃する投稿を続けています。
牛尾区議は「白川氏の発言は使節団に参加している子どもたちの平和や核廃絶の思いを踏みにじるもの。区民にどう説明するのか。こうした論調を広げないよう、核廃絶の世論を広げるために頑張りたい」と述べています。
東京民報2023年8月13日・8月20日合併号より