フラッシュ@Tokyo 2023年9月17日号 新型コロナ 5類移行後 最多、小池知事 対策の言及なく、足立区 小学校も給食無償化、都立高校入試 男女別定員を全廃
新型コロナ 5類移行後、最多
東京都は直近1週間(8月28日~9月3日)の新型コロナウイルスの定点医療機関の把握による感染者数と専門家によるモニタリング分析を公表しました。感染者報告数は合計7043人で、定点医療機関あたり患者報告数は17.01人で、新型コロナの感染症法上の5類移行後、最多を更新しました。
都のまとめによると、患者数の合計は前週(8月21日~8月27日)に比べ1087人増加。定点医療機関あたりの患者報告数は14.53人から、今週の17.01人と約1.2倍。入院患者数は7日時点で2782人と、前週から98人増加しました。
都が国に準じて感染拡大の注意喚起を示す4項目のうち、「入院患者数」2782人(目安は2230人以上)と「確保病床使用率」50.4%(同50%超)の2項目で超えています。専門家は「全ての年代で前週より増加している。重症化リスクの高い高齢者などの感染者感染拡大を警戒する必要がある」とコメントしています。
小池知事 対策の言及なく
8日の記者会見で新型コロナ感染状況への認識を問われた小池百合子知事は、「入院患者数も高い水準が続いている。幅広い医療機関で受け入れが進んでいる。それに伴い一般医療にしわ寄せが来ることは危惧されている」と述べるも、具体的対策についての言及はありませんでした。
足立区 小学校も給食無償化
足立区は11日、区立の小学校の給食費を10月から無償化すると発表しました。2023年度の補正予算案に関連経費約5億5800万円を計上します。区立小学校に通う約3万人の児童が対象となります。
区立中学校の給食費は4月から無償化しており、区民から小学校も無償化してほしいとの声が広がり、5月の区長・区議選で日本共産党の推薦区長候補や区議候補が公約していました。
都立高校入試 男女別定員を全廃
東京都教育委員会は11日、都立高校入試の男女別定員について、来春の入試から廃止すると発表しました。
男女別定員を巡っては、男女差別との批判があがっていました。都教委は2022年度の入試では、男女別定員を設けている都立高校(109校)全校で、男女それぞれの定員の10%を男女合同とする男女別定員の緩和措置を実施。23年度(108校)は、20%に緩和措置を広げました。
都教委は実際の合否結果と仮に全員を性別によらず成績順で評価した場合を比較。女子の方が合格ラインが高かった学校数を見ると、22年度は23校あったのが男女別定員をより緩和した23年度は9校に減ったものの依然、男女別定員が原因で多数の女子生徒が不合格になっていたことが明らかになりました。一方、男子の方が合格ラインが高かった学校はありませんでした。
東京民報2023年9月10日号より