日本共産党中野地区委員会といさ哲郎区議は7日、東京都選挙管理委員会が4月の中野区議選で最下位当選したいさ区議の当選を「無効」とする裁決(8月9日)の取り消しを求め、東京高裁に提訴しました。
ことの発端は区議選で1585票を獲得した、いさ氏と0.415票差で落選した参政党の候補者が、いさ氏の当選無効を訴えたことによるもの。区選管は6月に訴えを棄却したものの、同候補者からの異議申し立てを受けた都選管が、いさ氏の有効票を点検し、有効とされていた1票を無効と判断、いさ氏の当選を「無効」としました。
共産党中野地区委員会によると区選管は、この疑問票について「氏は『いさ』と判読でき、いさ哲郎候補と同一」とし、「いさ」と類似する氏である候補者は他におらず、「しんいち」という名の候補者も類似する候補者もいないと指摘。名の「てつろう」と「しんいち」は共に4文字と「音で類似しており、記憶違いまたは誤記と推察できる」として、有効とした理由を明確に述べています。
一方、都選管は無効とした理由について「いさ」という氏の有効性を認めながら、「いさ候補の名の『てつろう』とまったく類似性がなく、その名を誤記したものとは認めがたい」というもの。
中野地区委員会は公職選挙法第67条で「投票者の意思」が明白であるかどうかが有効・無効の判断基準だと定めており、区選管の判断こそが、「投票した選挙人の意思である」と主張しています。
判決が確定するまでの間、選挙結果は現状のままで、いさ氏は区議として変更はなく、「職責を全するために力を尽くす」と表明しています。
東京民報2023年9月17日号より