PFAS濃度 横田周辺の高さくっきり 多摩全域の検査まとまる〈2023年10月1日号〉

 発がん性など人体に有害とされる有機フッ素化合物(PFAS)が、多摩地域の水道水源の井戸から広範に見つかっている問題で、自主的な血液検査に取り組んできた市民団体が9月21日、追加分の検査結果141人分を公表しました。検査結果は、多摩地域のなかでも自治体によって平均の血中PFAS濃度の差が大きいことを示しており、米軍横田基地が高濃度の地域に隣接していることから、同基地が重大な汚染源になっていることを、強く示唆するものとなっています。

 検査に取り組んだのは、市民団体「多摩地域のPFAS汚染を明らかにする会」。6月に、650人が参加した血液検査結果を公表しています。今回は、その調査の際に、参加人数が10人以下だった自治体を中心に検査に取り組んだもの。二つの調査を合わせると、多摩地域の30自治体すべてで、10人以上の検査がまとまりました。

 多摩地域全域の調査がまとまったことで、地域による血液濃度のバラツキが明らかになりました。分析した4種のPFASの合計の濃度で、アメリカの学術機関が示した指標(20ナノグラム/ミリリットル)を超えた住民の割合は、国分寺市では93%、立川市では74%、武蔵野市で70%、国立市63%に及びました(表)。

 他方で、東村山市5.9%、町田市5.9%、奥多摩町7.1%、日ノ出町8.3%、稲城市8.3%、檜原村10%、八王子市14%などは低い結果となっています。検査を分析した原田浩二京都大准教授は「西多摩、南多摩に比べて、北多摩の参加者の濃度は高かった」と指摘しました。

 高濃度の自治体は、米軍横田基地の東側に集中しており、東京の地下水は西から東に流れるとされているため、原田氏は「横田基地が汚染源の一つになっていることは間違いない」としています。

 その一方、平均濃度は低い地域でも、高い濃度になる住民もいて、「自治体内でも個人差が大きい」(原田准教授)といいます。

 米国学術機関の基準は、今回の4種を含む7種のPFASの合計で20ナノグラム/ミリリットルを超えると、健康被害の恐れがあるとするもの。住民団体は、多摩地域でのPFASによる健康影響を見極めるためにも、国や都による大規模な検査を求めています。

東京民報2023年10月1日号より

関連記事

最近の記事

  1. 衆院予算委員会で質問=2月6日  来年度予算案の審議がはじまり、日本共産党のトップバッターと…
  2.  都知事選(7月7日投票)で、市民と野党の共闘候補の実現を目指す選考委員会が8日に立ち上がりました…
  3.  都知事選で市民と野党の共闘候補を擁立しようという第1回「候補者選考委員会」が8日、都内で開かれま…
  4. 新春のつどいで  議員活動が始まり約9カ月、日々さまざまな相談が寄せられます。  多岐…
  5.  都内に10校ある朝鮮学校を支援する市民や都議らでつくる「都議会勉強会」実行委員会、「東京都こども…

インスタグラム開設しました!

 

東京民報のインスタグラムを開設しました。
ぜひ、フォローをお願いします!

@tokyominpo

Instagram

#東京民報 12月10日号4面は「東京で楽しむ星の話」。今年の #ふたご座流星群 は、8年に一度の好条件といいます。
#横田基地 に所属する特殊作戦機CV22オスプレイが11月29日午後、鹿児島県の屋久島沖で墜落しました。#オスプレイ が死亡を伴う事故を起こしたのは、日本国内では初めて。住民団体からは「私たちの頭上を飛ぶなど、とんでもない」との声が上がっています。
老舗パチンコメーカーの株式会社西陣が、従業員が救済を申し立てた東京都労働委員会(#都労委)の審問期日の12月20日に依願退職に応じない者を解雇するとの通知を送付しました。労働組合は「寒空の中、放り出すのか」として不当解雇撤回の救済を申し立てました。
「汚染が #横田基地 から流出したことは明らかだ」―都議会公営企業会計決算委で、#斉藤まりこ 都議(#日本共産党)は、都の研究所の過去の調査などをもとに、横田基地が #PFAS の主要な汚染源だと明らかにし、都に立ち入り調査を求めました。【12月3日号掲載】
東京都教育委員会が #立川高校 の夜間定時制の生徒募集を2025年度に停止する方針を打ち出したことを受けて、「#立川高校定時制の廃校に反対する会」「立川高等学校芙蓉会」(定時制同窓会)などは11月24日、JR立川駅前(立川市)で、方針撤回を求める宣伝を21人が参加して行いました。
「(知事選を前に)税金を原資に、町会・自治会を使って知事の宣伝をしているのは明らかだ」―13日の決算特別委員会で、#日本共産党 の #原田あきら 都議は、#小池百合子 知事の顔写真と名前、メッセージを掲載した都の防災啓発チラシについて追及しました。
ページ上部へ戻る